東洋医学で妊活:フローとストック
自転車操業的なフローな日々と、貯蓄投資のストック
投資の話しに体力、身体の有り様を例えることが最近多いです。
新ニーサもはじまって、わかりやすいですよね。
日々を生きるお金を稼ぐことは大切です。いわゆるフローですね。
そして、ちょっとしたことに備えるのがストック。
このフローとストック、東洋医学の考え方にあるんです。
いままで、五臓の役割をお話ししてきました。
全体のありよう、そして脾胃、つまり胃腸を中心とした食べ物から栄養を取り入れ、お尻からだす。全身に滋養を頒布するという、今日を生きるありようです。
生活防衛資金の腎、生殖でも頼みの綱!
この5臟の中で、肝心脾肺は、まさに今を生きる自転車です。
このなかで、腎は少し毛色の違う臓腑ですね。五臓の中で、ほかの4臟を下支えする役割をもちます。土台なんですね。
生殖の中心、子宮と腎、そして一源三岐
子宮は腎がしっかりと支えています。
そして、気血を任脉、督脉、衝脉を中心とする一源三岐のシステムが注ぎ込みます。
ここが、日々の脾胃を中心として、生きていくシステムとの違いです。日々のフローだけではなく、この女子胞(子宮)を支えるシステムが別立てであることで、生殖という特別なありようがしっかりと展開されます。
少し考えを違う点からフォーカスすると
生理が止まっても女性の日々の生きているには関係ありません。
無月経は時に若い女性でもあります、そして閉経はあたりまえの流れです。
生殖機能はなくても、日々生きるのには困らないんです。
いや、困らないどころか、この余力のシステムを稼働させるために、毎月排卵し、月経をおこしていくことが女性の身体に大きな負担となっているケースもあります。
この生殖はあってもなくても、日々には困らない。
その人が人生を一人歩むときにはなんら課題にはならない。
ここが生殖の面白いところですし、人生を考えさせられる点ですね。
まあ、ここの深掘りはそれぞれの人生観、またいつか一緒に考えましょう。
私、充分もう婆さんで、考える位置にはいます(^^)
女性の生殖、次世代を生み出す仕組み
生殖システムは、次の世代を生み出すための仕組みを担い、女性は身体にそのシステムを備えています。
つまり、日々の自転車操業的な五臓の働きから余力を積み増し、生活防衛資金として貯金をしストックを作り、次世代を生み出す仕組みを充実させるわけです。
子宮は、五臓の中のストックを担うことが出来る腎が下支えします。
そして、一源三岐の任脉、督脉、衝脉という命の余力が注ぎ込むシステムが直接女子胞(子宮)に生命力を注ぎ込みます。
生殖という私達が過去から、未来へつながるシステムが、このように
私達の身体に存在するということは、本当に奇跡のように素晴らしいことだと私は感じます。
妊娠出産に必要な充分なストック
妊娠出産は、充分なストック(余裕資金)の上に成り立つシステムです。
・排卵をおこすということ
・受精卵をお迎えするために子宮内膜を厚くして待つこと
・妊娠が成立しないときに、生理でリセットして次の排卵に備えること。
・妊娠が成立すれば、さらに気血を注ぎ込み、胎をはぐくんでいくこと。
・大きな波で出産を迎え、母乳によって子を育んでいくこと
これらは、すべて日々のフローとストックのやりくりで成立しています。
これほどまでに、ストックがあてにされる局面はないと思います。
ここが男性との大きな違いです。
この時期は女性にとって、ご自身の健康、そして赤ちゃんの成長にとてもだいじです。フローだけでなく、ストックも暢びやかに発動し、生命力を総動員して、次世代につながる生殖を担っていきます。
もし、ストックである生命力の余力が十分でなければ、そもそも妊娠が成り立たなかったりしますし、余力のない中での妊娠は、本体に大きく負担がかかり課題となってしまうこともあるのです。
あなたの妊活を前に進めるために:ストックのすすめ
この、生殖は人間の身体の中で、ストックの部分に大きな支えを持つという発想が、子宮を中心とする女性の生理、生殖を考えるときのポイントです。
私は、長年妊活を応援してきましたが、フローのなかで自分の生命力を使い果たし、ストックが弱いケースが多々あります。特に、優しい人に多い。優しい人は自分のストックまでも他の人に渡してしまうのです。
人間としては美しい。でも、生殖を考えるときには「ワガママ自分勝手」があなたのストックを増やし、妊活を前に進めます。
余力、生活防衛資金の積み増しの発想が必要なんです。
投資と一緒と考えていただければわかりやすいです。
日々をしっかり生きて、毎月投資して、生活防衛資金を貯める。
蓄っていけば複利の法則で伸びていきます。
お金も、身体も、日々を楽しく生きると同時に投資してのばしましょ(^^)