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脳脊髄液減少症と分かるまで⑦

初診を終えた翌日の8月16日
この日も猛暑でした。
わたしは頭部と腰のMRI検査に行きました。
この日は検査だけで終わりました。

翌週の8月19日、診察となりました。
MRIの結果がわかる日です。
診察室に呼ばれ、入室して椅子に座ると、先生がMRIの画像を一緒に見ながら
一つずつ丁寧に説明してくれました。
まず脳脊髄液減少症の症状で見られる所見として3つのことが当てはまって
いるという話でした。
一つは目の周りの髄液が少ないこと。
通常であれば目の周辺は髄液で満たされており、目玉のリング状の
画像が見られるはずだけれども、わたしにはそれが見られませんでした。
髄液が下がっているため画像に写らないのです。

二つ目は視床下部の膨らみです。
通常であればアーモンド程の大きさの部分のようですが、わたしの場合は
基準を超えるギリギリのところにいて、膨らんでいるとのことでした。

三つ目は年齢の割に脳が下がっているということです。
幸い小脳の下がりは認められず、運動機能には問題なくここまでこれました。
ただ時々、右側の手足が痺れることはありました。

この3つの診断から、脳脊髄液減少症という病名が確定しました。
この時のわたしの気持ちとしては、前向きなものでした。
2年半もの間、原因も分からず、ただ日々を鎮痛剤で凌ぎ、
ドクターショッピングを繰り返す日々を送ってきたので、
これで治療のスタートラインに立てるという喜びからでした。
この日、先生からブラッドパッチという治療があるという話をいただき、
説明を受けました。
ブラッドパッチとは髄液が漏れている箇所を
自分から採取した血液を硬膜の外に注入し、漏出を止める技術です。
ただブラッドパッチの治療を待っている方はたくさんいらっしゃるので
1〜2ヶ月先になりますとのことでした。
わたしの場合は首から漏れている可能性が高いため、全国にいるブラッドパッチを
してくださる先生の中でも首をブラッドパッチできる先生は少ないのだそうです。
(首は難しいのでしょうか。。)
『必ず私の手でブラッドパッチをしますから、きっと元気な体に戻れますからね』と仰ってくださり、力強く励まされました。
わたしはずっと気を張っていたのか、先生の前でわんわん泣いてしまいました。
だってこんなに力強く励まされたことってないです・・・
この2年半、訳のわからなかった自分の体の原因を突き止め、
一緒に治そうと寄り添ってくださる先生と出会えたこと。
わたしはもう本当に本当に嬉しかったのです。
心が救われたのです。

そして髄液が足りない方の脱水は症状を悪化させるとも教えてもらいました。
夏の猛暑の時期、お水を飲むだけでは脱水は防げない。
OS1という経口補水液を1日に3〜4本飲むことを勧められ
早速ネットでケース買いしました。
冬の今でも毎日3本は飲むようにしています。
少しでも髄液を増やすために必死です。

病気を経験した方はよく言います。
健康は宝だ。
本当にその通りです。
健康に勝るものは一つもありません。
どれだけ健康が有難いことか、身を持って理解しています。
この日からいろんな苦難や痛みとの闘いが待っているとも知らず
わたしは前向きな気持ちで帰りました。
9月に入り、漏れている箇所の特定のため造影剤を使ったMRIを
行います。
この検査で漏れている箇所を把握することができます。
次回に続きます。

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