東京から横須賀に移住。不安? もちろんありました/ヨソモノ、ヨコスカ。#01
住み慣れた東京を離れ、2018年の秋から横須賀に移住しました。東京に不満は1ミリもなく、むしろ今も変わらず大好きなのですが、いっぺん“移住”というものをしてみたかったし、都内どっぷりだった生活にどんな変化がもたらされるのか体験してみたかったのです。
引越して間もなく半年。自分が「横須賀市民です」っていう認識もそんなに芽生えていません。まだまだ物見遊山なヨソモノ気分で暮らしながらも、日々着々とヨコスカ愛が強まっているのを感じます。
そんな、「都心で仕事を続けつつ、ちょっと郊外に住む生活」の気づきみたいなものを勝手に『ヨソモノ、ヨコスカ。』と題して記録していきたいと思います。
と、まあ
イキオイで“移住”なんて
書いてしまいましたが。
猛者ぞろいの私の友人のなかには、東京のスタイリストから転身し、長野でりんご農家をしている『りんご家SUKEGAWA』さんとか、家族で静岡県・熱海市に移り住みつつ、都内の企業に新幹線で通勤している編集者/PR・プロデューサーの水野綾子さんとか、東京から岡山県に拠点を移して靴職人をしている『はきもの工房うえの』さんとか、これこそ「移住」という表現にふさわしい方たちがたくさんいるわけです。
そう考えると、横須賀は都心で働く人にとって余裕の通勤圏内。そんな「移住」とかって構えるほどの距離でもないんですが、いざ引越しを決意するまではけっこう不安にもなったのです。
不安その1 仕事が減ったらどうしよう……
東京はフリーランスのライターにとってはパラダイス。無数にひしめく出版社、WEB制作会社、広告代理店、編集プロダクション。探せば必ずどこかに仕事がある、と言っていいのではないでしょうか。
でも横須賀に行っちゃったら「フットワークの悪いライターなんていらない」とか「こんな厳しいご時世に、横須賀からの交通費がバカにならないよ」とか(銀座まで片道だいたい1000円くらいです)、思われちゃうんじゃないの!? それで仕事なくなるんじゃないの? みたいな妄想でちょっぴり不安になりました。
不安その2 住みづらかったらどうしよう……
便利さでは右に出る者のない不夜城・東京に慣れきった感覚で、ポンと行ったら、本屋が物足りないとか、コンビニが遠いとか、いろいろ不便でフラストレーションが溜まるんじゃないか、という心配が。さらに横須賀の中心部から離れたところに(バスで15分)家を借りたため、スーパーやコンビニの遠さにめげるのではないか、そもそもバス通勤に耐えられるのか、というのも考えました。
不安その3 人づきあい減ったらどうしよう……
品川駅から横須賀中央に向かう終電は0時頃。深夜までバンバン走っている山手線×タクシーで伸び伸び飲みに出かけていたときとは、劇的に時間の感覚が変わります。東京の東側で飲もうものなら、23時前にはさようならしなくてはいけません。しかも終電が満員混雑だったとしたら、立ちっぱなしで約50分。
もうひとつは、自宅を出てから現地に着くまでのタイムラグ。急に「今日集まることになったんだけど」と誘われた瞬間家を出たとしても、到着は1時間半後です。これまで謳歌してきた自由はもう終わりなのだ……としみじみ思いました。
しかし、実際に暮らしはじめてみると、そんな不安はすぐにどこかに行ってしまいました。
不安その1 仕事が減ったらどうしよう……
◆ありがたいことに、変わらずお仕事をいただいています。むしろ「そちらに住んでいるから書ける空気感があるんじゃないかと思って!」と、湘南エリアを切り口にしたお仕事をくださったり、打ち合わせをリモートに切り替えてくれたクライアントもいらっしゃいました。感謝しかありません。
◆自分としても「環境が変わってもお仕事をくださる方に、ちゃんと仕事で応えたい!」とよい意味でグッと気が引き締まり、なんだかやる気が高まりました。
不安その2 住みづらかったらどうしよう……
◆結論から言うと、住みやすすぎて幸せを感じています。家賃が以前の6割になったのに居住スペースは広くなり、周辺は緑でいっぱい。最近だと毎朝ウグイスの鳴き声が聞こえます。
◆コンビニは遠くなったのですが、おかげで無駄遣いが減りました。食料品の買い物は冷蔵庫を大きな物に買い換えて、週1回のまとめ買いで解決。細かい足りないものは、取材で都内を行き来するとき、横須賀中央の駅前で買い足しています。
◆そして、いずれこのことだけで一つのストーリーを作りたいと目論んでいるのが、横須賀はスーパーが大充実!件数も多ければ物価も安い!産直の野菜販売所もたくさん!今はあちこちで野菜やお魚を買うのが楽しくてたまりません。
◆さらに、横須賀市内は想像以上にショッピング関係が便利。それなりに大きい本屋や文房具店も! ドラッグストアや電気屋も大きく、基本的なもので困ることはありません。少し凝った物は都内に出たとき買っています。
◆懸念していたバス通勤ですが、バス交通網が発達しているせいか、時間帯によっては5分に1本やってくるので、今のところほぼ不便を感じません。頭で考えるよりも慣れなんだな、と実感しているところです。
不安その3 人づきあい減ったらどうしよう……
◆酔って満員の終電に乗る自信がないな、と思い、電車ギリギリまで飲むという発想を切り替え、できるだけ全席指定の京急『ウイング号』に乗って帰ることにしました。必ず座れて乗車料金+たった300円! 京急ファンが多い理由が分かる気がします。
◆と、ウイング号の終電は品川発23時。そのため最初は「今日、22時半に帰る!」というと「え~!」と言われました。しかし、ありがたいことに周りが慣れてくれたよう。最近では22時過ぎると「そろそろ22時過ぎたから気をつけときなよ」と声をかけてくれるほど。友人に恵まれています。
◆突然のお誘いには、やはりなかなか対応できなくなりました。でもそのぶん自分の時間が増え、こうしてnoteなど書けるようになっているので、それもまたよし!と思っています。そのぶん、会える時間を大切にします!
というわけで、想像以上に快適なスタートを切れたヨコスカ生活。都心を離れてみたい、とご興味をお持ちの方は、ぜひ引越しの候補地として遊びに来てください。私はとても今の暮らしが気に入っています!