批判を恐れず書くがAIが生成できるようなものはアートでもデザインでもない
生成AI論争が絶えず、有名な絵師さんが実はこっそりAIを使っていた疑惑で大炎上など画像生成AI始まって以来訴訟・論争が絶えないですが、筆者の持論は「アート性の高いものをAIは模倣することができない」と言う事です。以下、タイポグラフィで実験してみた事を紹介していきます。
AIは感情表現をタイポグラフィに盛り込めるのか
筆者がローンチ当初からデザイナーのプレゼンボードとして必須のツールとして使ってきたPinterestにこんなタイポグラフィを見つけました。
これは、怒という漢字を、最初はプレーン、次がおこ、次が激おこと言う感情表現をタイポグラフィで表したものです。このような事がDALL-E3でできるのか実験してみました。画像生成AIはまだ漢字がうまく書けないので、数字で実験してみました。
DALL-E3は7にラッキーセブンの感情表現を入れられるか?
依頼はこちら:
感情表現を見事に盛ってきました。3つ並べろと言ったのですが6つならべてくれました。徐々にラッキーになっていく7が6つ上下段にならんでいます。ただまあ、デザイン性もアート性も小さな街の看板屋程度でしょうか。
「666は獣の印」をDALL-D3は表現できるのか
数字を3つセットで捉えることに失敗したので、再チャレンジして666を生成させてみました。依頼は下記の通りです。
またまた数字を単体で捉えてしまい、6が5つ並んでいてだんだんモンスター化していく様子が非常にうまく表されています。が、タイポグラフィとはいえず、6がモンスターに変換されるメタモルフォーゼを表現しただけに終わっています。これもデザイン性やアート性は無いと言っていいでしょう。
DALL-E3は369を徐々に神々しくできるのか?
369は日本では弥勒、西洋ではマイトレーヤーとされており、メサイヤ的な意味を持ちます。そこで、こんな依頼をしてみました。
これに関しては、なぜか縦並びができないようで横に並べてきました。
Niji6はどこまでアート性を発揮できるのか
筆者のMidjourneyはNiji6においても、パーソナライズゼーションされており、アニメコミックの類の画像を全て排除しています。このパーソナライズされたNiji6がどこまでアート性やデザイン性を発揮してくれるか上記の666と369でためしてみました。
まずは、666から。デザイン性は全く無いのですが、非常に筆者好みのタッチではあります。ただ、666のタイポグラフィになっているかといえばそこはまるでなっていませんでした。こちらは左が獣、真ん中が人、右がモンスター化した人みたいで、実に筆者好みの展開ではあります。DALL-E3には出せないアート性を発揮しています。
別パターンも、666という3桁の数字で表現する事はできませんでしたが非常にアート性の高い出来になったと思います。
つづきまして、369をためしてみました。これはもう、抽象化されすぎて369という数字のシンボルは確認できませんでしたが非常に筆者好みの仕上がりになっています。アート性が高くほれぼれします。
しかしながら、Midjourneyもやはり、プロンプトでは縦に並べろと言ったのに横にしか並べられませんでした。
非常に美しいので何かの機会に挿絵に使えそうかなと思いました。
この2つを見てもらってわかるように、Midjourneyは誰が描いたかわからないようなワンパターンのタッチの有象無象のイラストに比べるとぶっちぎりでアート性が高く、またこれはパーソナライゼーションの結果なのです。
どうやってNiji6のアート性を高めていったのか
Midjourneyには、2択の画像のうちどっちは好きか選択していくパーソナライゼーション方式が適応されています。このパーソナライゼーションは別途Niji6にも用意されています。2つの画像のどちらも好みではなかった場合はパスすることができます。筆者がパスした画像の例を下記に掲載しておきます。
このような中華圏の歴史コミック系がうざいほど出てきますが全部パスしました。また、下記のようなBL系の漫画も全部パスしました。
また、下記のようなK-POPアイドル系も全パス。
下記のようなワンパターンアニメ表現や同人誌的な漫画絵も全て排除しました。
その結果自分好みの絵を生成できるようになったNiji6には非常に満足しています。
なお、過去のMidjyouneyのアート性やオリジナリティに関するNoteも合わせてご覧ください。