日記5 「僕は、経済学部卒業見込み、なのか?」
毎週ゼミの日は胃がキリキリする。火曜日にゼミがあるのだが、ゼミと言っても、他の大学や本格的なゼミに比べて「ゼミ活動」というものをしたのかな?というくらいには何もしていない。
僕は一応、経済学部に所属している。一応と言うのは、自分の学部の勉強を疎かにしてきたからだ。おそらく、他の大学の経済学部にいたら、今の勉強の仕方では、到底単位は取れないと思う。
まず数学をほぼ使ってないのだ(経済の勉強をして、数学を全く使わないでいい。なんてことはない)。大学の授業で、経済学の基礎を学ぶ時に使用した教材に数式が出てこなかった。教科書としては、600ページあるものと(マクロ経済)、700ページあるもの(ミクロ経済)を使用した。
2年生終わりの段階で、まだ教科書は新品同様の状態で、教科書に栞が付いているのだが、それが初期位置から動いていなかった。最近になって、ようやく解放してあげた。
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経済学部って何を学ぶのだろう?という疑問を抱えながら、入学式に出ていたわけだから、とても正気の沙汰ではない。大学受験で初めて、「受験」というものを経験し、その機会を経て、本格的に「勉強」というものに取り組み始めた。
もちろん、受験は惨敗に惨敗を重ね、一般入試で受けた、一番の抑えの大学に入学した(浪人するか、相当悩んだ。結果、少し投げやりな形で、今の大学に入学した 後悔はない)。
大学付属の高校に通っていたので、内部推薦というルートもあったのだが、僕は一般入試で大学に進学することにした。正直、特別行きたい大学も、学びたい学問も、これと言ってなかったが、受験から逃げたら、勉強をするという行為から一生逃げることになる気がするという思いがあった。
僕は、小学生から高校3年生までは、定期テストをほとんど短期記憶で乗り切ってきた。なので、僕の左脳は恐ろしく小さいだろう。右脳が肥大しすぎているかもしれない。
小学生~高校生まで自宅学習をほとんど、したことがない。僕はそういうやつだ。全く持って、誇れることではないし、人間としての最大の営みの一つ「知らないことを知る」(僕は最近そう思っている)という作業をしてこなかった。
それゆえに、すぐにモノに当たったり、人の気持ちを考えずに、自分の思うがままの行動をしてきた(それゆえに、と言うのは違うかもしれない)。と言っても、非行はしていないし、暴力は振るったこともない。ただ、ずっと将来を見据えずに、目の前にある楽しみだけをしてきた。
人を傷つけてしまったりもした。
「反省している。」と言葉では言うのは容易い。過去への謝罪は、何をもって償えばよいのだろう。と考えた末に、その事実をいつまでも、胸に刻んでおくことだと思う。人を一瞬でも傷つけたことを忘れないように、自分に言い聞かせるのだ。
「自分は、無意味に人を傷つけたのだから、一生悔い改めよ」と。それで、許してもらおうなんて思ってもない。
僕は、想像力が豊かではない。おそらくだが、小説やお話を読んでこなかったからだと最近になって思う。映画やドラマは見てきたが、読書はしてこなかった。
映画だと2時間くらいで作品を楽しむことができるのに、読書だと何日もかかってしまうから、時間が勿体ない!と思っていたのだ。
小説ではなく、実写映画を観れば良いではないかと思っていましたが、全くそんなことはなく、本には本の良さがあると、今では分かります。
自分が面白いと思ったことを言葉にするのが苦手なので、本の良さを言葉にすることが、僕にとっては難しい。しかし、「本っていいよね~」で終わらせてはいけないと思う。言葉が拙いなりに伝えて、表現するべきであると思う。
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話は脱線したが、僕が経済学部卒業と名乗っていいのか、という話に戻る。
大学まで勉強を疎かにしてきた人が、大学の勉強内容が理解できるはずもなく、授業中に寝ることはしないのだが、ただひたすら黒板をメモし、分かったフリを続けるということをしてきた。
それで、単位は取れる。しかし、その行為をし続けて「~大学経済学部卒業」という肩書を果たして、自分がもらって良いものだろうか。いや、ダメだろうと思い、今年の夏から経済学部の勉強を一から復習している。
せめてもの、足掻きだ。
僕は、「子どもの頃に戻ったら勉強して、良い大学に入るわ」というセリフを言う大人がたいそう苦手である。誤解を生むとまずいので、先に言っておくと、大人になって、勉強の大切さに気付いて、勉強をしている人で、このセリフを言う人は苦手ではない。
まず、当時の自分が勉強をまるでしていない、かのように言うのだが、たぶん、中学生や高校生の時はそれなりに、勉強していたのではないかと思う。いきなり、当時に戻ったからといって、能力が爆上がりするわけではないと思うのだ。
この話は一旦置いておきます。
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たぶん、僕は今から経済学の勉強をしても、一年生の頃から頑張って勉強していた人たちには到底追いつけない。その人たちは、現在自分の好きな分野を見つけて、仲間と協力して形にしているのだろう。論文を書いたり、読んだり。
そういう楽しみ方をしている。と思う。
僕は、まだ基礎の基礎の段階だ。しかし、ここで諦めてしまうと、この先の人生ろくな結果にならないと思うので、卒業するまでには、自分の好きな分野が分かり、経済学の面白さを人に説明できるくらいには成長したい。