#2 読書したいけど集中できない…
視力は変わらないのに、文字がよく見えるようになるまでの話①
今70代の母がまだアラカンの頃、
「自由な時間ができたら、めいいっぱい本読もうと思ってたんだけどなー。目が疲れてそんな読めないな。」と、よく言っていました。
子育てが忙しい時も、母は隙間時間によく本を読んでいました。きっと、話が盛り上がってきたところで、夕飯の支度をしたり、子どもが帰ってきて話しかけてきたりして、一旦読むのをやめなければならない。そんな時が度々あったのだと思います。
私も働き始め、母にもようやく自由な時間がやってきました。でも、目が疲れて、意外と読書に没頭できないと言うのです。そんなもんなのかぁ。当時の私は、「老眼鏡をメンテナンスに出せば、もうちょっと快適に読書できるんじゃない?」などと言っていました。冷たい娘です。
アラカンどころか、アラフォーで同じ悩みに鬱々とする日が来るとも知らずに…。
数年前から、私は徐々に視力が落ちていると自覚するようになりました。しかし、それまで視力が1.5あったので、多少見えづらくなっても生活に支障をきたす程ではなかったのです。
ただ、読書をする時は不便を感じるようになり、見えづらいといより、読みたい行に集中できないような感覚になることが増えたのです。
そんな折、お正月に実家で母、姉、私の三人で話していると、白髪が増えたとか、目が見えづらくなったといった「老い」の話題になりました。その時姉が、
「老眼鏡、めっちゃいいよ。何でも頭に入ってくる。」
と言いました。眼鏡屋さんが言ったなら怪しげなセールストークですが、試しに姉の老眼鏡を掛けさせてもらうと、確かに文字が頭に飛び込んでくる程の勢いで、活字がそこにあるのです。
へー、すごい。明瞭に見えることのありがたみを改めて感じます。
帰省から戻り、私は人生で初めて眼鏡を作りました。初の眼鏡が老眼鏡。私の目よ、今まで裸眼で頑張ってくれてありがとう。。。
余談ですが、お店では老眼鏡とは言わず、「お手元専用の眼鏡」とか「リーディンググラス」と呼ぶことになっているらしく、私が「老眼鏡を作りたいんです。」というと、「リーディンググラスですね?」と確認されます。うっかりまた「老眼鏡って◯◯なんですか?」と質問してしまうと、「リーディンググラスは…。」と答えがきます。まるで「老」というNGワードを使った人は負け、というゲームをやっているようです。お客様によって老いへの考えは違うでしょうから、店員さんも大変そうです。
話を戻しますが、数日して、出来上がった老眼鏡を掛けて本を読んでみます。
「わー!これなら何時間でも読めそう!」
久しぶりに文字がくっきり、はっきりと見えます。ついつい、いつもより長い時間読んでしまいます。
「…けど、あれ?読んだ後、すごく疲れてる気がする。」
確かによく見えるし、本の内容も頭に入ってくる感じがするのですが、想像以上に疲労を感じる…。
昔、「目が疲れてそんなに読めないな。」と言っていた母を思い出します。「老眼鏡のメンテナンスをすればいいんじゃない?…」などと言っていた自分に、もっと考えて、調べてからホザけと言ってやりたいです。
しばらく老眼鏡を掛けたり、掛けなかったり…を繰り返しながら、私は読書を続けていました。
そんなある日、息子が学校から読書のお助けアイテムを手にして帰ってました。これがとても良かったので、次の記事でご紹介できればと思います。
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