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Photo Story|黄花-きばな-/Kibana

PENTAX KF f6.3 1/500s 270㎜ Sizuoka Simada
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「黄花-きばな-」

桜の開花を前に河原に咲き乱れるカラシナの花。

風に揺られてゆらゆらユラユラ

みんなで黄色を靡かせながら微笑んでいるかのよう。

暖かな春はもうすぐそこまで。

みんな本格的な春を待ち侘びているようだった。


Photo Story

その日は少し遡って2月26日。

それまでずっと雨が降っていて、数日ぶりに晴れ間が出てきたのでカメラを持ってお散歩することにした。

と言っても遠出はせずに、徒歩圏内をぶらぶらぶらと。

お散歩ならぬお写んぽ。

自宅近くに河川が大中小の河川が三つあって、中の河川は桜並木が有名な場所だ。

まだソメイヨシノは蕾すらできていないけど、ちらほら植えられている河津桜は満開を迎えて、もはや葉桜になっていた。

少しだけ風は冷たいけど、それでもお日様はポカポカして実に清々しい気分だった。

冬の間は緑か枯れ茶に染まっていた河原沿いもいつしか河津桜とか足元に咲く星の瞳(オオイヌノフグリ)やヒメオドリコソウなど実に色々な植物たちが彩りを始めていた。

そんな中で、視界に入ってきたのは一面黄色の絨毯の景色。

そこはちょっとしたセイヨウカラシナの群生地帯だった。

一気に気分は春模様。

ヒョロヒョロと伸びる茎の先にはたくさんの黄色の花を咲かせて、風に吹かれてゆらゆらゆらと揺れ動いていた。

ミツバチや花虻が忙しそうに蜜を吸っては運んでいる。

いやー春だねー。

そんな年寄りくさい言葉が思わず口からこぼれてしまうほど美しい春景色だった。

こういった花がたくさん咲いているところを見るとファインダーの中に映る世界はその花の色に染め上げたくなる。

あえてお花たちに近づいて、カメラを少しズームにして、一番近くの花に焦点を当てずに少し遠い花に焦点を当てると、こんな感じに手前に映る花がぼやけて美しい世界を演出することができる。

これは誰かに教わったわけでもなく、去年の秋にここで咲き乱れていた彼岸花を撮るときになんとなく身につけたテクニックだ。

これはやりすぎたやつ(笑)
もっとやりすぎたやつ(笑)

まぁこんな感じで実にいいなと思うまで何度も何度も遊びながら試しているうちになんとなくあとは感覚で調整すればいい塩梅で写真を撮れるようにはなってきている。

変な姿勢でニヤニヤして写真を撮っている人を見かけたのなら、高い確率で僕の可能性が高い。

ぜひ、見かけても通報せずに暖かく見守ってほしい。

続く


ご覧いただきありがとうございました!
どうぞ倖せが繋がりますように。

2024年3月8日


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