下道ツーリングに行ってみる
過去のエントリーで何度か触れてますが、ぼくはあまりツーリングをしません。
バイクに興味を持ったのはジムカーナ競技の動画を見てから。
パイロンを縫って走る姿にスポーツ性を感じたからです。スキーやスケートボードのようなおもしろさを連想したのです。
果たして乗ってみると想像通りとても楽しい。
なかなか思い通りに動かず手こずるところもスポーツ然としていていい。
実際には公道にはパイロンを縫って走れる場所などなく、環境を探すのに苦労しましたが、今では月イチで練習会に通って楽しんでいます。
そんなわけでバイクはスポーツの道具として選んでいて、旅の道具として考えたことは最近までありませんでした。
いえ、今までもツーリングには行きましたよ?
行きましたが、行った先の目的地に楽しみがあるのであって、バイク乗りの皆さんが言うように移動が楽しい感覚はありませんでした。
どちらかと言えば退屈で、長距離の高速はもう苦痛でしょうがなかった。
この10年ずっとそんな感じでした。
ぼくはバイクの前は自転車の長距離ライドを趣味にしていました。
自転車で100キロ、200キロ、場合によっては400キロ(そういうイベントがあるのです)という距離を走ります。
これは移動も楽しかった。
やはり自力で進むので達成感がすごいです。
速度が遅く、また音がしないので、風の匂いや鳥の声、風景を堪能したと思います。
あと異常にお腹が空くので何を食べても美味しかった。
振り返ってみるとぼくはバイクでこういう本質的なことをしてないんです。
地に足がついた旅をしていない。
機動力を活かして一目散に目的地に行くような使い方ばかりです。
実際バイクは速いしそれが一番いいと思っていましたしね。
ここへ来てちょっと変わってきたのは、バイク仲間の影響でツーリングに興味が湧いてきたからです。
特に最近やった「大人のSSTR」では、駆け足ではあったけどあちこちのポイントに寄って「ああもっと時間があったらなあ」と今まではあまり感じなかった感覚を得ました。
充実感もあったし、やりたいことをやり尽くせなかったのも後を引きます。
そう思いながら「ピン!」と思いついたのが、基本に立ち返るパターン。
そう、若くして免許を取った人がまずやってみる「下道ツーリング」です。
下道だけ、つまり高速道路を一切使わないツーリングです。
これは高速料金を使わずに済むだけではなく、行った先の土地をゆっくり深く見ることができます。
目的地以外は何も決めずに許される時間ずっと下道を走り続ける。
通り過ぎるのではなくどんどん停まってみる。
気になった所には寄ってその土地の人と話をしてみる、なにか食べてみる。
うん、バイクでこういう旅はしたことないですね。
こういうことから楽しみを色々見つけることができるかも知れない、と思いました。
今まで知らなかったことを知るには得てしてベーシックな方法が一番良かったりするんですよね。
そもそもみんなが最初にする体験をぼくだけしていないのはどう考えても問題でしょう。
効率を追うのではなく体験重視であちこち行ってみる。
これが正解かは分かりませんが試してみる価値はありそう。
そう言えばどこかへ行ってもその土地のお土産を買うなんてしてなかったな。
まずは行きたいと思っていた静岡、このツーリングで試してみよう。
バイクで知り合った友人に会いに下道だけで駿河へ。
なんとなく期待値が上がる響きがあるじゃないですか。
なんか楽しみになってきた!
さっそく昨夜から良さげなツーリングバッグ(シートバッグ)を探しています。