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あの部屋の中

今日は、またあの部屋の中に入った。
僕の乗っていた車はスリップして横転、それでも壊れていなかった。
だけど、大きな事故になり、警察官に事情聴取を受けた。
その場のノリとレスポンスの会話は破綻して、人の正体が見え隠れ。
彼は裁判官だった。
捕まった僕は、また、魔女の部屋に入る。
柔らかな音楽に変換されたブラック・サバスが流れる部屋の中で、その曲を作った女性と話をする。
彼女は裸で、僕の膝の上で話をしながら、どんどん若返る。
だけど、何故か性的な感覚はない。
遠くで彼女の夫は、少し寂しそう。
僕の近くでは友人の奥さんが、ブラック・サバスの何処がいいのか分からないと考え込んでいる。
僕は、何だか気まずくなって部屋を出ようとする。
すると、彼が、帰らないでよと話しかけてくれた。
そうだ、今日はクリスマス。
もう一度、あの部屋の中で考え込む。
そして、僕は現実に戻る。

夢の中での生活を基準にして現実を生きることはつらい。
だけど、生の実感は夢の中にしかない。
僕は、また失っていく。
幼さを言い訳に生かしてもらってきたが、もうそんな歳ではない。
それが赦されるのは、夢の中だけだ。

困った。
本当に?
破綻するまで進むだけだ。
荒廃した精神性の中で、何を掬い上げればいい。
もう全ては、終わってしまっているのではないか。

助けてほしい。
その声は、何処から。

人生が勢いならば、その終わりも必然で。
君は、まだ期待している。

夢の中、目が覚めて、また救われた気になる。


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