一番つらいのは大谷翔平。
大谷翔平が肘を痛めて6/8から故障者リストに入った。これまで投手としても打者としても毎日のように派手な活躍を見せてくれていたので、さすがに寂しい。たくさんの野球ファンがショックを受けたニュースだと思う。メディアにとってもずっと大谷のニュースの一本背負いで来てたからきっと痛手に違いない。
ボールを投げられないことのつらさ
野球ファンにとってすごくショッキングなニュースだったけど、それでも時間が経つにつれて、ニュースで大谷が紹介される機会も減り、世間は大谷の故障を少しずつ忘れてきた感じではある。ワールドカップが始まって新しい「ネタ」もあるからかもしれない。
だけど大谷本人はきっと今もつらい日々を過ごしているはずだ。
自分なんかと比べるのは本当に恐れ多いんだけど、野球をやっている者にとって肩肘を痛めるのはかなり辛い。自分がイメージするいつも通りのボールを投げられないと野球やってても全然楽しくない。肩肘痛の直接的な痛み以上に、思うように野球ができないことで沈んだ気持ちになる。
僕自身も学生時代に肩を壊してから、少年野球でコーチをするだけの今でも慢性的に肩が痛い。「もしかしたらこのまま肩肘痛がひどくなって投げられなくなるかも」とときどき考えることもある。別に野球選手でもないし、子供の少年野球を少し手伝ってるだけ。そもそも普通のサラリーマンなんだからボールが投げられなくなったとしても何の問題もない。なのに投げられなくなることを想像するのはめっちゃつらい。
いつまでも気持ちよくボールを投げてたい。
こんな僕ですらそんな気持ちなるんだから、野球が大好きで、投げることで自分を表現してきた野球選手にとって、肩肘の怪我は本当に不安で怖いだろう。大谷の心境たるや想像を絶するような辛さだと思う。大谷自身も「もし投げられなくなったら・・・」と考えているかもしれないし、そう考えたときの本人の感情は計り知れない。大谷のように高い志とポテンシャルを持って、野球と真剣に向き合ってきた人であればあるほど、そのショックも大きいに違いない。
怪我をした選手に少しでも共感してほしい
そしてこんなにつらい思いをしているのは大谷が初めてじゃない。松坂大輔、ダルビッシュ有、田中将大などメジャーへ行った投手の大半が肩肘の怪我を経験している。きっと日本人以外にもたくさんの才能ある投手たちが怪我で夢を絶たれてきたのだと思う。そして夢を絶たれるだけでなく人生を大きく狂わされた人もきっと多いはずだ。
メジャーリーグでの投手の怪我の原因は明らかで、ボールの質の悪さにある。MLBやメディアは、球数制限や登板間隔の話題へ逃げようとするが、誰がどう見たってボールの問題が大きい。(メジャーのマウンドが固いこともありそうだが、ボールの方が直接的な原因になっている可能性が高い) この問題をずっと放置してきたMLBや公式球メーカーの罪はめちゃくちゃ重い。怪我をした選手たちの心の痛みにほんの少しだけでも共感しようとする気持ちがあったなら、こんな対応にはなっていないはずだ。
野球ファンとして、野球経験者として、大谷には一日も早く怪我を治して復帰してほしいし、また大谷だけでなく今後も同様の怪我でつらい思いをする選手がいなくなることを心から望んでいる