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【57】間違った知識が思考を狂わせる『叩かれるから今まで黙っていた「世の中の真実」』ひろゆき

正しいと思っていた情報がガセだった

ガセを流した側に問題はありますが、それを鵜吞みにして信じてしまった本人も責任が問われてしまいます

フェイクニュースの増加やSNSの拡散機能により多くの人が感じていることだと思います

正しく考えるには、正しい知識が必要だが、間違った知識の上に立っている人が多い

という著者の問題意識から社会、仕事、教育、政治、人間関係という5つのテーマで語られています

気になったものをいくつか挙げてみます

ほとんどの人は、自分の仕事が「誰でもできる」ようになったことに気付かず、「専門性の高い仕事に就いている」と思っている 

辛辣で多くの人に突き刺さる言葉

大きな企業に勤めていると組織を効率的に回すため分業が進んでいますが、それが高い専門性を担保してくれるわけではありません(むしろ逆のケースがほとんどかもしれません)

専門性が高いと勘違いしたままだと、気付いたらテクノロジーの進化により人の仕事が代替されてしまいます

今ある日本国内の601の職業について、2030年にはその47%がAIやロボットにとって代わられる

その結果、本当に専門性が高い仕事には高い報酬が支払われる一方で、マニュアル化されるルーチンワーク(マックジョブ)に就く人との所得格差は拡大します

親の所得水準が下がることは子の世代まで影響し、格差の連鎖につながります。貧困により判断力が低下して、更なる貧困を生む可能性があるほか、子のIQは半数以上が遺伝によりつくられるという身も蓋もない研究結果も紹介されています

お金のことを心配して、それで頭がいっぱいになっていると判断力が弱り、余計にカモられたり、損したりしやすい
青年期のIQの個人差は、遺伝54%、共有環境19%、非共有環境27%によってつくられている

東大卒の親の子は東大生になりやすい、というような教育格差も、格差の連鎖に強く影響していると言われています

追い打ちをかけるようにこの連鎖を断ち切ることを難しくしているのが、日本全体を覆っているある空気です

フランスでは約8割の妊婦さんが無痛分娩を選び、国がその費用を負担します。ところが、日本では保険適用外で無痛分娩を選ぶのは約6%    「便利」や「快適」を、出産や子育てに求めることは、あたかも罪深いことであるかのような「苦労信仰」が日本人に根付いている

新しいことに対する抵抗が強くなり、画期的な商品やサービスが生まれにくいという側面が格差の連鎖を強化しているのではないでしょうか

悪く捉えると、「より良くしよう!」と考えるよりも、「今までこうやってきたら同じようにやろう!」という思考停止に陥りやすいと言えるのかもしれません

まとめると、格差は連鎖するものであり、その再生産が加速している。それを解消する役割を政治が果たすことは難しいため、個人に求められる役割・責任がより大きくなっていく。日本を覆う空気を自覚しないといとも簡単に負の連鎖に陥ってしまう、いうことだと思いました





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