【#読書記録】2024年9月に読んだ本のまとめと感想。知らない世界を知れた1か月。
2024年9月に読んだ本は全部で6冊。1冊毎に、ちょっとずつ紹介していきます・
1.スクラップ・アンド・ビルド(羽田圭介,文春文庫)
第153回芥川賞受賞作。又吉直樹「火花」と同時受賞。160ページしかなく、文体も読みやすく、スラスラと読めてしまう。
ただその軽快な文体とは裏腹に、内容は重く、考えさせられる事柄が多い。いつか自分が経験するのでは、その時自分は何を思うのかと、読みながら想像してしまう。
介護の経験の無い私には共感できる部分は少なかったが、生きるということ、そして人生の終わらせ方について考えさせられた。
2.三谷幸喜 創作を語る(三谷幸喜/松野大介,講談社文庫)
三谷幸喜の創作論を、作品ごとにインタビュー形式で振り返った一冊。
個人的に大好きな三谷幸喜作品が、どのように創られているのかが語られていて、興味深かった。
三谷幸喜作品は、子供の頃から大好きで、映画だと「12人の優しい日本人」「ラヂオの時間」が特に好きで、もう何度観たかわからない。ドラマは、「新選組!」と「真田丸」、そして「古畑任三郎」も何度観たかわからない。
なぜドラマの脚本を書くことになったのか、そしてなぜ映画を作ることになったのか。この本を読むと、何度も見たはずの映画もドラマも、もう一度見直さなくてはと思ってしまう。
3.終末のフール(伊坂幸太郎,集英社文庫)
3年後の小惑星の衝突により滅亡してしまう地球が舞台。地球を救いもしない、立ち向かったりもしない、普通の人の日常の物語。
地球が滅亡するとなったら、人はそれにどう向き合うのか。それぞれの最期への向き合い方が興味深い。
個人的には、「太陽のシール」が好みだった。
やはり伊坂幸太郎作品の言葉の掛け合いは素晴らしい。自然とにやけ顔になってしまう。
4.泣くな研修医(中山祐次郎,幻冬舎文庫)
初めて読む病院小説。しかも外科医、そして研修医。
今、こうして健康で元気に何事もなく暮らしていることに改めて感謝させられた。
人は簡単に死ぬ。頭でわかっていても受け入れることができていない。理解はしているはずなのに、人間の頭はすぐに忘れてしまう。
医者は、なんて過酷な職業なのだと思った。一言の「確か」も言うことができない。
何かあっても病院に行けばいいという安心感を与えてくれているおかげで、我々は日々の生活を過ごすことができるのだと感じた。
5.方舟(夕木春央,講談社文庫)
Xで「面白い」というポストが多く回ってくるので気になって読了。
ちょっと衝撃的。本当に衝撃。
何か感想を述べると、ネタバレになってしまいそうなので、何も言えない。とりあえずもう1度読み返して、いろいろと確認したくなる内容だった。
ミステリー特有のあの衝撃を味わいたい人にはおすすめ。
6.知的戦闘力を高める 独学の技法(山口周,日経ビジネス人文庫)
読みやすく面白くあっという間に読了。
教養とは何か、教養を身に付けるためにどう行動すればいいのかがわかりやすく書かれている。ビジネスマン、特に個人で仕事をしている人は読んでおくべき一冊だと感じた。
インプットとアウトプットは長期的に見ると同じになり、アウトプット時にインプットしても間に合わない。だから短期で無目的なインプットが重要であるという考え方は大事にしたいと思う。
最後に
2024年9月は、6冊の本を読んだ。これまで読んでこなかったジャンルを読んだ1か月だった。
「方舟」では、いままで味わったことのない衝撃を味わえ、「泣くな研修医」では、知らなかった医者の世界の話を知ることができた。
本を読むことで世界が広がっていく。またそれを実感した1か月だった。
【 8月に読んだ本まとめはこちら 】
【 10月に読んだ本まとめはこちら 】
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