見出し画像

【#読書記録】2024年8月に読んだ本まとめ。SFの良さとクリエイターの素晴らしさを知った1か月。

2024年8月に読んだ本は全部で7冊。1冊毎に、ちょっとずつ紹介していきます。


1.完全なる首長竜の日(乾緑郎,宝島社文庫)

面白い。続きが気になりあっという間に読んでしまった。SFミステリー。終わり方が、個人的にはかなり好み。

内容に言及したいけど、言うとネタバレになってしまいそうなので。

とりあえず、この本を読んで、サリンジャーの本を購入した。読んだ人には意味が分かると思う。

2.滅私(羽田圭介,新潮文庫)

物を捨てることが気持ちいい、部屋に物を置きたくないという気持ちは凄くわかる。捨てることは良いことと思わされている気もする。

「無駄」に生かされている、という言葉が心に残った。

捨てているのは、物なのか、自分なのか。自分の大切なものを考える良いきっかけになりそう。

【詳しい感想はこちら】

3.スペードの3(朝井リョウ,講談社文庫)

否応なしに参加させられる学校でのヒエラルキー。それは大人になってからも続いているのか、それとも誰かが続けているのか。

あまりにも現実に起こっている話な気がして、まるで誰かから話を聞いているみたいだった。

「何者」もそうだったが、誰もが持っている自分の嫌な部分を、まざまざと見せつけられたように思う。

朝井リョウ作品はすべて読みたい、とまた思った。

4.天才の思考 高畑勲と宮崎駿(鈴木敏夫,文春新書)

スタジオジブリのプロデューサーである「鈴木敏夫」が語る、宮崎駿と高畑勲。鈴木敏夫は2人のことが大好きなのだろうなと感じた。楽しそうに話している姿が目に浮かぶ。

映画の作品ごとにまとめられているので、とても読みやすい。ジブリ作品が、どのように創られているかがよくわかる。

どのようにして、スタジオジブリが日本を代表するアニメになったのか。その思いを知ると、もう1度全ての作品を見直したくなる。

スタジオジブリ作品がさらに楽しくなる一冊。

5.復活の日(小松左京,角川文庫)

SF御三家(あと2人は「星新一」と「筒井康隆」)の一人である小松左京の代表的作品。これでSF御三家すべてに触れたことになる。

ウイルスによる人類滅亡を描くSF作品。書かれたのは1964年。

2024年に読んでも全く色褪せないどころか、ここ数年のコロナパンデミックで実際に起こった出来事と重なる部分も多く驚く。

小説家が未来を考えると、ここまで予測ができるということを見せつけられた。

【詳しい感想はこちら】

6.10年後の仕事図鑑(堀江貴文,落合陽一,SBクリエイティブ)

「普通」ということに疑問を持たなければいけない。

いい大学に入学し、いい会社に就職し、終身雇用で働き、マイホームを建て、年金生活を送るという、いつのまにか創られた「普通」という概念。これをまず疑わなければ始まらないと感じた。

実際に、私も読書を始める2年前までは、この「普通」に捉われ、漠然と「普通」の人生を送ることがあたりまえだと考えていた。

自分が何をしたいのか、自分の人生とは、会社にしがみついていないか、今の仕事は楽しいか、人生は楽しいか、考えさせられた。

何か熱中するものを見つける。それが第一歩だと思った。

落合さんの言う様に、今日の夕食を何にするか決めるところから始めようと思う。

7.藤子・F・不二雄のまんが技法(藤子・F・不二雄,小学館文庫)

ドラえもんの作者である「藤子・F・不二雄」が、漫画を描く為に必要なことを丁寧に説明してくれる本。子供向けらしいが大人でも難しい部分もある。

ストーリー作りに必要なこと、例えば勉強などインプットして頭で考えアウトプットするということや、コマ割り、アングルなど技術的なことまで書かれている。

最終章では「のび太の恐竜」の元となった話を例に、1ページずつ解説までしてくれている。藤子・F・不二雄がどのようなことを考えて漫画を作っていたのかを垣間見ることができる。

漫画家を目指している人だけでなくストーリーを考えるクリエイターには、かなり参考になる本だと思う。

最後に

2024年8月は、7冊の本を読んだ。今月は、1つのジャンルに偏らず様々なジャンルの本を読んだ。

小松左京の本と出会えたのが嬉しかった。「世界は贈与でできている」という本で引用されたことがきっかけだった。

本を読むと、さらに新しい本と出会うことができ、また世界が広がっていく。本の素晴らしさを、また体感できた1か月だった。

【 7月に読んだ本まとめはこちら 】

【9月に読んだ本まとめはこちら 】

ここから先は

0字

人生模索

¥500 / 月 初月無料

「豊かな人生」を送るために模索していくことを書き連ねていきます。【ショート小説 / 読書・映画感想文 / 旅行エッセイ / 模索したこと】…

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?