お蔵入り論文Ⅱ①
今回は、お蔵入り論文シリーズ第2弾
「変形性肘関節障害」
について、ご紹介致します。
変形性肘関節症の矯正時の問題点として、
次の3つが考えられます。
①関節強度が脆弱である為、
矯正による関節破壊を起こし易いこと。
②関節可動域が減少している為、
矯正に必要なポジショニングを確保できない
こと。
③関節炎が存在している場合がある為、
疼痛で関節を動かすことが出来ないこと。
従来の矯正時の注意事項として、
関節変位を矯正する前に、
腕橈骨筋
伸指屈筋
回内筋
回外筋
を十分に加温しないと
骨折を起こす危険性があるので、
次の3つを考慮しなければならない。
①ヒューテ線(肘を曲げた時にできる特殊な
ライン)の整形外科的診断をすること。
②腕橈骨筋への荷重の前後で触診の影響が
異なること。
③徹底した触診により、該当する筋肉や靭帯を
弛緩させなければ関節矯正をしてはならない
こと。
しかし、
実際に、この3点を考慮する民間施術所は少ない。
何故なら、
今、そこに、その症状で苦しんでいる
患者さんがいる。
その患者さんの症状を軽減・消失させなければ、
来院された患者さんの期待を裏切ることになる
からです。
それで、
危険を覚悟で、民間療法家は施術をするのです。
この事態を回避するために
カイロプラクティック禁忌症ガイドライン
に基づく対策において
以下の条件を要求している。
最も患者さんに負担がかからないように
施術するには、
①脆弱な関節を矯正できる最低限のパワー
②最低矯正可動域内でのポジショニング
③最低疼痛レベル内での施術方法
以上の3つを満たさなければならない。
(次回へ続く)
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