人を治す
「人を治す」という事
これまで30年間、
治療業務をしてきた人間として
得られた事は、
たった1つの結論です。
「人は何故、
体調が悪くなるのか?」
答えは、
とても単純な事だった。
「人間という生き物は、
必ずエゴを
通そうとする。」
そのエゴを通すために、理由が必要となる。
その理由が、
体調不良の原因を作ることを
理解しなければならない。
治療家は
身体を触ると
何が身体に異変を生じさせているのか、
リサーチする。
医師も同じだ。
リサーチ結果を分析して、
治療行為を選択し、
治療結果を評価する。
しかし、
「治る」為のシステム構築は、
未だに発見されていない。
何故だろうか?
答えは、
患者自身の中にあるからだ。
「患者さん自身が、
治そうとしない事が
全てだ。」
治療家は、
治る為の道筋を
示してあげても、
患者さん本人が
壊れた原因を
改善しようとしない。
「する気がない。」
だから、治る筈がない。
「治療家風情が何を言うか?」
と反論する患者さんがよくいる。
医師に注意されても
「医者ごときに何が分かるか?」
と反論する患者さんもよくいる。
自分の身体をどのようにして治すのかと
たまに質問することがある。
とても興味深い答えが返ってくる。
「最安値で、
最高レベルの治療を
望んでいます。」
治療する立場の人間としては、
あきれてしまう。
医師にしても、
医療従事者にしても、
医業類似行為者にしても
数千万円の自己投資をして
技術を身に付けているものです。
無資格治療家にしても
数十万円の自己投資をしているものです。
私でさえ
柔道整復師という国家資格を取得して
医業類似行為者として
接骨院を開業している
それなりの自己投資をして
今の仕事を行っている。
我が国、
「日本」は
世界唯一の
「国民皆保険制度」を
実現させた国である。
その為、
健康保険の有難味を
軽視する傾向にある現在に
嘆きを感じる。
健康保険の本来の立場は
「最高レベルの医療技術で
患者さんを治療する」
これが理想である。
そのため、
医師の場合、
健康保険+高額医療制度
=医療費
支払われている金額は、
値切られて、
「赤字」が多く
補助金、
助成金、
企業からの融資、
銀行からの融資
によって経営されている。
整骨院、鍼灸院、マッサージ院の場合
健康保険+地方自治体の施術券+物販
=施術料
支払われている金額は
医師よりも値切られて
「薄利多売」の経営を
余儀なくされている。
そして
「保険者」とは
健康保険料を支払う機関を云う。
膨大な「医療費」を削減するために
値切ることを
合法的に行っている。
ここで
考えてもらいたいのは
患者さんが治療した診療費を
請求通りに
支払ってくれたなら
「何も問題は生じない。」
営業マンなら
売上はが売掛金を
100%回収して
当たり前
しかし、
合法的に
値切られる場合、
話が異なる。
営業出身の私からしたら、
真面目に仕事して
売掛金を請求したら
値切られて
支払いを渋り
支払い日を延ばし、
値切られた金額を
正当な金額であると
主張している。
何かに似ていると感じる。
それは
「踏み倒しの手口」
「計画倒産の手口」
そっくり!
自分の会社の社員が
健康保険を使って
治療をした。
当然、
診療報酬を支払う義務がある。
しかし、
適正な治療をしたのか?
確認が必要との理由で
調査→再計算→値切り交渉
→再計算→入金延期→再計算
→入金
これが合法的?
とされる。
つまり
倒産する会社で行われる
債権者としての権利を
合法的に放棄させる。
債権回収が難しい
赤字会社に
無担保で
取引させられた行為に等しい。
「やられた」
「逃げられた」
「財産を差し押さえできなかった」
あの悔しい思いを
毎日、
「人を治す」人達は
させられている。
こんな状況でも
患者さんを
治療しているのだ。
あなたの会社の話です。
会社を立て直せますか?
我々にとって、
治療技術は提供する商品です。
その商品には
値段がついています。
価格帯は
高いモノから安いモノまで
あります。
高いモノを買うのなら
高い価格を支払うのが
当たり前。
買った商品を
値切ることが出来るのは
買う前に交渉するのが
当たり前。
買った後に値切るのは、
ビジネスとして言語道断。
そこには
商取引は成立しない事を
知って欲しい。
中には
公然と
社員に
踏み倒しを
要求する会社もありますから
困ったもんです。
「治す人」は
お金の勉強よりも
治療技術の勉強をしています。
そのため
商売人として
甘いのは仕方がない。
だから
その甘さに付け入って、
騙し討ちする。
そんなことで
貴重な人材を
疲弊させ、
医療事故を起こさせる。
そして、
保証金を奪う輩も
多くなっている。
新聞にも
医療事故を取り上げてはいるが、
その様な手口について
報道されてはいない。
彼らは
「うちの社員には
最低限の治療を
最安値で行って下さい。
それでなければ、
医療費は支払いません。」
医師を
脅迫しているのに
等しい行為だ。
「不正行為をした疑いがある?」
だから支払わない。
ならば問いたい!
失われた社会保険料は
今どこで
誰が持っているのか?
失われた年金は
今どこで
誰が持っているのか?
なぜ
国民の税金で
補填する必要があるのか?
なぜ年金の支給額が
減る必要があるのか?
なぜ健康保険料が
上がる必要があるのか?
失った社会保険料や年金が
見つかれば
こんな事態にはなっていない。
誰が持っているのか?
教えてもくれず、
返してもくれない。
だから
「治す人」が現場から出て行くのだ。
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