#16. アレンテージョのアンフォラワイン「Vinho de Talha」
こんにちは、72season’sアドベントカレンダー19日目は、アレンテージョ第3編です。
実はアレンテージョにはアンフォラで造るワインがあります。それも最近の流行りに乗って、というわけではなく、ローマ時代から続く長い歴史を持った伝統的文化です。その名もTalhaワイン。今日はそんなTalhaワインについて見てみましょう。
Talhaワイン
Talhaワインは、大きい粘土性の「Talha(ターリャ)」と呼ばれる陶器で発酵熟成させます。生産者のホームページをみると、Amphora(アンフォラ)と記載されていることが多いので、同じものだと考えてよいと思います。
20世紀中頃に協同組合によって、効率化のためにコンクリートタンクに取って代わられましたが、小さい規模で細々と生き残ってきました。
伝統的には、発酵後果皮と梗が取り除かれ、オリーブオイルを表面に浮かべて保管していました。取り出す時は下のタップから。これらはボトリングされることはあまりなく、時間が立つほどかなり酸化していたようです。
これと同じような伝統的な作りのものはいまでも地元の飲食店などにあるようですが、いまではより洗練された形でこのTalhaワインを商品化している生産者がいます(Esporão, Herdade do Rocimなど)。
2010年には、DOC Vinho de Talhaという、Talhaワイン専用のDOCが誕生しました。
Vinho de Talhaを名乗るためには、除梗する(ただし部分的で良い模様)、Talhaで発酵、11月11日のSaint Martin's Dayまで果皮をマストと一緒にしておく、サブリージョンのいずれかのブドウを使う、などの条件があります。
Talhaワインの作り方は、英語ですが下記の動画を見るとわかりやすいでしょう。
※ サムネイル画像は、http://vinhodetalha.vinhosdoalentejo.pt/ から使用させていただきました。
今日のまとめ
今日は簡単ですが、Talhaワインについて紹介しました。
ここまで3回に渡ってアレンテージョについてお伝えしましたが、つくづく面白い産地だなと思います。
国際品種も多く急成長中のアレンテージョであり、古代ローマから続くアンフォラの長い歴史を持つアレンテージョ。
ぜひ一度お試しください😁
最後までお読みいただきありがとうございました!