毎月たくさんの仲間を迎えるIVRyのオンボーディングの考え方と取組を公開
こんにちは。IVRyでHRを担当している官田 (自己紹介はこちら)です。2024年7月にIVRyにジョインし、現在は採用や人事企画、インナーコミュニケーションなどのHR周辺領域を担当しています。
自分が入ったばかりの身でありながら、入社後のオンボーディングプログラムの改善を行ってきました。ありがたいことに毎月たくさんのメンバーがジョインしてくれるIVRyです。そのメンバーがIVRyに馴染み、1日も早く活躍できるように様々な取り組みを行っています。
その中で最近社内のSlackでこんなコメントがありました。
確かに意外とこういう情報って世に出ないなと感じ、IVRyでの仕事に興味がある方が入社したらどのようなプログラムがあるのかを知ってもらうことで、IVRyにジョインすることにポジティブになってくれるかもという期待をこめてこの記事を書いています。
そもそもオンボーディングはなぜ重要と考えているか?
中途採用は「即戦力」を言われることがあります。採用プロセスを通じて戦力となりうる能力や経験があると思いどの企業もオファーをするのですが、能力が「ある」ことと「発揮できる」ことは必ずしも一致はしません。
例えばAさんがX社で活躍できていたのはその方の能力だけではなく、社内の人間関係や周りの方からのサポート、プロダクトやサービスの設計、カルチャーとのフィットなど能力を発揮しやすい「環境」がある場合がほとんどです。Aさんの能力だけで価値を出しているケースは組織社会の現代においては相当レアケースと思います。
つまり図式化するとこうなります。転職直後は真ん中の「環境」がガラッと変化します。数字を例えると、能力が同じ1でも、環境がこれまで10だったものが1になればパフォーマンスは10から1まで落ちてしまいます。もちろん逆もまたしかりです。
新しい会社に入るということはある意味環境がゼロスタートになるので、新入社員はいち早く能力を発揮しやすい環境構築を求められることになります。
これをサポートするプログラムがオンボーディングプログラムです。IVRyでは毎月たくさんの方がジョインしているので、ここのサポートを重点的に行い早くいち早くVisionにも掲げている”Work is Fun”を感じてもらいたいと思いオンボーディングプログラムを設計しています。
3つのステップの考え方
新メンバーの方が新しい環境で成果を発揮するためには順序があります。転職を経験したことがある方ならわかると思いますが、入社初日は結構ドキドキしますよね。あのドキドキ感は新しい環境でのチャレンジをする高揚感でもありますし、コンフォートゾーンから飛び出て新しい環境に入った不安感でもあります。
「どんな人がいるんだろう」「何がOKな行動で何がNGなんだろう」「自分にどんな期待値をもたれているんだろう」とか分からないことだらけです。こういう気持ちを解消せずに新しい会社の価値観や仕事の進め方、プロダクト・サービスの知識をひたすらガムシャラに学ぶって大変ですし、短期的にはなんとかなるかもしれませんがいつかは無理が来ます。
IVRyのオンボーディングプログラムの設計でもこの順序を意識して以下の3ステップの時系列を重視しています。矢印の方向と順番が大事だと考えています。
ステップ1:エンゲージメント、心理的安全性の醸成
ステップ1ではとにかく会社という場と人に触れること、知ることを通じていわゆる心理的安全性を感じられるきっかけづくり、場づくりを意識しています。
「そんなのどこでも当たり前でしょ」という声もあるかもしれませんが、どこでも当たり前ということはそれだけ重要ということですし、IVRyならではの理由もあります。
IVRyでは個々の成長と事業の進化を促すために以下の3つのValuesを重視しています。このバリューをお読みいただくとわかると思いますが、どれも主体性が求められるValuesです。心理的安全性が担保されている場でないと発揮が難しく、ある意味前提を整えるのがステップ1とも考えています。
オンボーディングランチ会と写真撮影:初日から帰属感を醸成
IVRyでは、新入社員が入社した日に「オンボーディングランチ会」を実施しています。
新入社員を少人数のグループに分け、メンターや他部門の社員とカジュアルなランチを楽しむ機会を設けています。この場では、業務の話だけでなく、趣味や興味のある分野など、より個人的な話題も交わします。これにより、新入社員は自然な形で社内のネットワークを広げることができます。
オンボーディングランチ会以外にもウェルカムランチという取り組みもあるのでこちらもご覧ください。
また、初日には新入社員の写真撮影も行います。撮影した写真は、その日のうちにSlackの全社チャンネルで紹介されます。新入社員は、この投稿に対して簡単な自己紹介を返信します。これは、全社に存在を認知してもらうと同時に、自分から一歩踏み出すきっかけにもなります。
CEOセッション:ビジョン・ミッションの共有
入社初日の午前中には、CEOの奥西によるセッションが用意されています。このセッションでは、IVRyのビジョン、ミッション、主要プロダクトについて、CEOが直接語ります。
単なる企業説明ではなく、なぜIVRyが存在するのか、どのような価値を社会に提供しようとしているのかを、具体的なエピソードを交えながら伝えます。新入社員は、自分が参画するビジネスの本質的な意義を理解することを意図しています。
また同じ時間帯ではCHROの西尾から組織体制や主要な会議体、IVRy独自のプロジェクト制・サークル制を基盤にした組織デザインの説明も行われ、IVRyの全体像を学ぶ機会も用意しています。
Stampラリー:全社的なネットワーク構築
IVRyでは、「スタンプラリー」と呼ばれるユニークな取り組みを行っています。これは、新入社員が入社後2ヶ月以内に、様々な部門のキーパーソンと1on1ミーティングを行うプログラムです。
このプログラムには2つの大きな利点があります。1つは、新入社員が早い段階で幅広い社内ネットワークを構築できること。もう1つは、組織全体の構造と各部門の役割を立体的に理解できることです。
これにより、新入社員は自分の仕事が組織全体のどこに位置づけられているかを理解し、より大きな文脈の中で自分の役割を捉えることができるようになります。
ステップ2:会社の全体感とバリュー行動を学ぶ
STEP1を通じて新しい環境に徐々に親しみ、新しい環境での価値観や仕事の進め方を学ぶ余裕を準備し、ステップ2ではIVRyの全体感を把握すること、共通言語を学ぶこと、情報の非対称性を極力減らすことを重視したプログラムを組んでいます。
共通言語というのは大事にしているValuesや、社内の主要なKPIなど日常的に使われるものをいち早く理解してもらい、情報の非対称性は後から入っても最新の状況にキャッチアップし、IVRyの最新の状態をいち早く掴んで仕事に臨めるようになることを意図しています。
バリューを学ぶ
入社して初めの週にはValue PenetrationというプログラムがCOOの片岡によって開催されています。これはIVRyの大事にしている3つのValuesがどのような経緯で生まれ、何を大事にしているのか、具体的にどのような行動が推奨されるのかを学ぶ場になっています。
私自身も何度も転職する中でバリューを標榜している会社がほとんどでしたが、具体的に何を意味しているのかを掴むには結構時間がかかる実感があります。その時間を少しでも減らし入社Day1から具体例を通じて理解し、どのバリューを特に意識していくかを考えてもらう場にもなっています。
提供価値と提供プロセスを学ぶ
次にビジネスのプロセス全体を俯瞰的に学ぶプログラムも用意されています。マーケティングからカスタマーサクセスまで、どのような役割があり、どのようなKPIを定め日常を過ごしているのかという説明だけではなく、実際にお客様と話した商談動画を組みこみ、お客様の目線で自分たちがどういう価値を提供しているのかを手触り感を持って感じられることを重視しています。
商談動画だけでなく実際の商談に同席することや、お客様へのインタビューに参加することも推奨されています。これも同じく自分たちはどういう課題に対してどういう価値を提供しているのかを体感してもらうことが大事だと考えているからです。
これらと並行して実際にIVRyが提供しているプロダクトをそれを生み出しているエンジニアと一緒に触れることで理解する場も設けています。
最新の事業開発の状況も学ぶ
IVRyでは日々新しいプロダクトやサービスの企画が生まれ、事業開発のプロセスが動いています。あまりこの段階の情報をオンボーディングに組み込んでいる会社は少ないのではないかと思います。
IVRyでは毎週All Hands Meeting という全社ミーティングの場でプロダクトリリースの共有があり、ものすごいスピードでプロダクトが進化しています。少し先の未来で自分たちが広く提供していくことになる情報をいち早くキャッチし、その情報を臨場感を持って消化する機会を作るのは会社の未来に対する情報の非対称性を解消しておきたいという意図に加え、シンプルにプロダクトカンパニーで働くワクワク感を感じてほしいなという目的もあります。
ステップ3:成果につながる支援体制
ここまでは新しい場になれる・新しいことを学ぶステップでした。これらのプログラムと並行して、それぞれの役割に応じた具体的な仕事ももちろん進んでいきます。
それぞれの職種における具体的な業務を学ぶプログラムはありますが、ここでは共通して行っているプログラムについてご紹介します。
新しい環境での学びの言語化、悩みの解消には対話とフィードバックが有効と考え、そのような機会を話す相手とタイミングをたくさん設けています。
Daily 1 on 1:継続的なフィードバックと成長支援
IVRyでは、新入社員に対して入社後2週間、毎日1on1セッションを行います。
これは単なる業務報告の場ではなく、その日の学びや悩みを対話し、毎日のセッションを通じて、新入社員は日々の小さな疑問や気づきを即座にフィードバックとして得ることができます。また、メンターとの信頼関係を築く機会にもなります。
多様な対話の機会
メンターとの1 on 1だけでなく、多面的な相手から、さまざまな角度のフィードバックを得て、新入社員が自身の成長を実感し、次のステップに向けての明確な方向性を得るために以下のような機会を設けています。
1ヶ月面談:入社1ヶ月後に行われる、人事部門との面談。適応状況の確認と、初期の課題解決を目的としています。
1.5ヶ月面談:入社1.5ヶ月後に行われる、CXOsとの1on1セッション。メンターや人事との対話に加えて、少し慣れてきたタイミングでCXOのメンバーとの対話の機会があります。
3ヶ月目レビュー:入社時に設定した3ヶ月間の期待値に対する達成度を確認し、次の3ヶ月の目標を設定します。
最後に
今回はIVRyのオンボーディングプログラムについて、ご紹介させていただきました。私たちは、新しく仲間になる方々が早期に活躍できるよう、そして何より「Work is Fun」を実感していただけるよう、常にプログラムの改善に取り組んでいます。
この記事を読んで、IVRyでの働き方に興味を持っていただけましたか?もしそうであれば、ぜひカジュアル面談でお話しさせてください。オンボーディングプログラムの詳細はもちろん、IVRyの文化や働き方について、より深くお話しさせていただきます。
カジュアル面談のお申し込みはこちらから。みなさまとお会いできることを楽しみにしています!