冥王星太陽の合が水瓶座へ
2024年1月20日
山羊座12ハウスで、太陽と冥王星がジャスト合になる。
合のまま、翌日水瓶座へ移動する。
冥王星はチャートをぐるりと一周するのに、248年かかる。
つまり前回冥王星が山羊座から水瓶座へ移動したのは、248年前。
産業革命、フランス革命、アメリカ独立、近代が始まった大きなパラダイムシフトの時期。個人が個人としては存在していいのだ!すべての人間は平等で基本的人権があるのだ!という意識の目覚めと、人間にとっての便利さ優先のため、自然・地球が盛大にぶっ壊され始めたのが同じ時期。みんな平等に欲を満たしていいのだ!と、まずはみんな平等に強欲ドライブがかかった時なのかもしれない。
そして今年2024年、冥王星は、山羊座から水瓶座へ移動するにあたって太陽とピッタリ合になる。強烈過ぎてステロイドのオーバードーズみたいな感じがする。
冥王星(変容、激動、激変、破壊、崩壊、死と再生、次世代、生まれ変わり、再生、再創造、執着、パワー、コントロール、緊張、集合無意識、など)
冥王星は激変を起こす惑星と言われる。まだ誰も行き着けない遠くまで行き、深い闇のどこまでも沈み、隠れたモノ、影の自分、秘密でもなんでも明らかにしていく。最も深いところに埋もれている真実を掘り起こす。その明らかにされた何かから芋づる式に、多くのことが明るみに出てくることもある。今回は太陽と合であるため、魂の奥底まで揺さぶられ、多くのことが噴出してくるかもしれない。
冥王星は、引き算によって、プラスをもたらすとも言われる。すでに不要になったむしろ害をもたらしかねない癖、パターン、信じていること、期待、目的目標、野望などをシンプルに破壊、排除する。そうして出来た真新しいスペースに、真新しいエネルギー、アイデア、欲求などが生まれ始める。
それによって今まで気づいていなかった、眠っていた能力、才能、願望などが浮き上がってくるかもしれない。
冥王星が射手座から山羊座に移ったのは2008年。
それ以前は、射手座の見通す目を使い、どこまでも遠くまで見渡して、行きたいところ、実現したい夢を追ってきた。
その時期を終えて、2008年からは実際にそれらを現実化する段階。そこから創り始めた何か、蓄積してきた、コツコツ建設してきた何かの完成、あるいは終焉がやってくるポイントとも読める。完成したものが形としては壊れることがあっても、それを創造し完成させた魂の体験は残る。
もっと長いスパンで見てみる。
山羊座は12星座中、物質界の最後のサインと言われている。この世界に生まれたての無垢な自分=牡羊座から始まり、物質を使いこなしていく牡牛座、他者との交流が始まる双子座〜〜、そのようにぐるりとチャートを巡り、山羊座で物質界が終わり、水瓶座・魚座の次次元へ移行する。その長きに渡った物質界で蓄積されてきたエネルギーが一気に動く時、解放され、広がっていく時。より軽やかに生きられるように。今度は少し違った創造のやり方をしてみられるように。
物質界での学びが一段落、完了して、次の水瓶座へと移るタイミング。水瓶座は次元をひとつ超えたサイン。この世の法則から、重力から解き放たれてより自由な状態での体験、活動が始まるのかもしれない。
水瓶座での冥王星の動きは、臨機応変。劇的な変革、真実・自由を求める。基本はグループで協力し合って発展していくことを目指す。科学・健康に関すること、よりフェアな社会の構造、などを実現するためにチームで活動していく。友情・コミュニティを大切にしていく。新しい問題に取り組むことをまったく恐れない。ラディカルな変革もあっさりやっていく。変化をもたらす力が言葉、マインド、アイデアに宿っていき、それが他の人々に伝わっていく。
そして、今を感じる感覚が強くなる。
今にいること。
その実感。
この太陽冥王星は、MCとも2度を切るプチ合。MCは、その人の社会的な側面、職業、地位を表す。あるいはチャート上で1番天に近いことから、より大きくとらえ運命・天命を表すとも言われている。人生の方向転換をする気づきがあるかもしれない。
今回のこの太陽冥王星の動きで起こる変化は、変化・変革というより、変身と言われる。蛹が蝶になるような一度変わったら、もう戻らないレベルの変身。
通常から、冥王星のもたらす変化は大きいので、一般的に恐いと思う人は多いのかもしれない。それが普通、と思うと良いかもしれない。恐怖を感じていていい。何が見えても起こっても、心の中では抵抗しない。冥王星の力に抵抗・拒絶すると、それが葛藤をより大きくし、苦しみや恐怖は続いてしまう。腹を括って一緒にいると、そのうち落ちる。消える。あらゆる蟠り、イヤな感情がストンと落ちて消えるまで、一緒にいる。そして状況が変わっていく。変化は生命が生命であるため、成長するための基本の動き。激変であったとしても同じこと、きっと大丈夫。
冥王星はこの年、もう一度逆行して、山羊座へ戻り、順行の後水瓶座へ戻る。クリティカルと言われている山羊座の最後の度数を行ったり来たり。変容しきれなかった部分が変われるよう念押しをするかのような動きをする。
太陽冥王星の余談。
チャートは個人だけでなく、会社国家社会世界などの大きな括りで見ることがある。その団体の創設日時間がわかればできる。
シンプルにその日のチャートをざっくり社会とすることもできて、太陽が政権・権力を持つ者、月が国民・支配される者、とする読み方を教わったことがある。
そのアプローチで、この日を読むと、2008年以来、山羊座を通っていた太陽=政権は、階級制度、トップダウンの指示系統、コントロール、支配、伝統、慣習などを大事にして管理を強め続けてきた。ここでその力を失い、崩壊するタイミングに来たとも読める。
太陽=政権に、激変を否応なくもたらす冥王星が一つになって、その核心・根底からの変身を強要している感じ。それが物資界最後の山羊座から次の次元の水瓶座への移行時に起こるのであれば、かなり大きな変容になる可能性がある。むしろ、これで変わらないようなら国ごと終わっていくのかもしれない。
この日の太陽=政権と月=国民は、トラインというとても協調的、平和的な関係になっている。どのような変化が来るのか興味深い。
山羊座の中央集権的構造が終わり、水瓶座の平等精神に基づいた小さなコミュニティ単位で生きる時代になっていくのかもしれない。ひとり、または少数の者たちが握って離さずいたものがリリースされ、多く人々の手に戻るのかもしれない。
水瓶座は、当たり前に、極めて自然に老若男女まったく平等に付き合っていく。差別という意識パターンが無く、無いからこそむしろ差別というモノサシが存在する社会で生きにくくなっている人々もいる。この先は、当たり前に対等性のある人々、対等性が普通の子供たちの時代になっていくのかもしれない。少なくとも、その可能性が天空規模のエネルギーでは準備されているように見える。人類はどれだけそれに乗っていけるか。
もっと基本的な見方。水瓶座はネットワーク・テクノロジーを司る惑星。その領域に関わる革新的なことが発表される。一部のプロフェッショナルだけが使えていたものを多くの人々も使えるようになるガジェットが出来るとか。
2024年は、4月にも大きな変化が予想されている。冥王星も水瓶座も、臨機応変が鍵。それまでの常識、安心を与えてくれている構造、慣習、日本的自動的義理人情の絆といったものに縛られるか、より自由になっていくか、の選択が次々とやってくるのかもしれない。