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イラスト成長記録③ 2011~2015


前回のおさらい

物心ついてから絵を描き始めてきた趣味のおえかきマン・くらい。

デジタル環境が整うにつれ、めきめき上達していく。

まさにおえかきのあけぼの。

しかし、自分なりのひとつの到達点が見えたかと思ったのもつかの間。

新しい手法を覚えて試しているうち、まるで成長期のアスリートのようにスランプに陥っていく。

そこから這い上がり自分なりの到達点を見出したかのように思えたが、

お絵かき意欲そのものが減退してきてしまって…!?

意欲を失ったおえかきマンくらい、一体どうなってしまうの!?


2011年 新創作爆誕

社会人として不条理なものごとの波にさらわれながら、創作の心を失ってしまったくらい。

しかし、他部署の女子がうちの上司に職場環境について愚痴っているのを聞いているうち、久しく絶えていた創作の火が胸のうちに灯る。

「不条理に立ち向かう英雄の話・・・・・・・・作りてえな」

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突然の新キャラ爆誕。

ここから、何もかも塗り方を忘れた人間が再び絵を描きはじめるのだ!

(お絵描きの手法についてはもう何も言うことはない がんばって絞り出して描いてえらいねってかんじです あとキャラデザかわいいね)

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 雑ですが、こういう少女絵はまだ描けますね。でも問題は次です。

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成人男性・創作キャラ・“美青年ではない”

鬼門。

え? 未知の世界ですね。

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色彩を思い出してきています かわいい

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え!?!?!?!?バランス大丈夫!?!?!?!?!?!?!?

どうやら描けなくなっていたのは成人男性だけではないようです。

後頭部のサイズ感がわからない…と明確に悩んだ記憶があるのはこの絵だな…そこからずっと悩んでいます わたし思ったより人間の髪の毛の量多いと思ってるんじゃない?

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それでも描くことを試みていく

どんなに描けなくても、描きたいと思うものが内側にあるというのがどれだけ強い原動力なのかということがわかる

前にやった「アナログ筆致をのせることで質感を出す」を試みていますが、うまくいっていません。


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たまにクリティカルを出しながら

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描けないなりに試行錯誤して

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がんばって鎧も描いてみたりして

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ポーズモデルをみながら描いて

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カラフル感やテクスチャを持て余しながら、細かい装飾にもチャレンジしてみたりして(自力で頑張って描いててえらいね)

一次創作というもの、自分でつくらないと絶対にキャラクターが表に出てこないんですよ。妄想を他人に推すには作品を作らなくてはならない。

とりわけこの…設定を詰めたり、頭の中でキャラが動き出した時の表現の勢いというものは抗いがたいものがある。


正直、2009~2010年に「わたしはもう絵は描かないのかもしれない」と思っていたんですよね。

描きたいものも何もないし、何もないのに描けるわけがない。お絵描きにしがみついているだけのゾンビじゃん、って……

でも、"一次創作キャラを世に出す"という目的が、再び絵を描く原動力となりました。ヒュ~ッ 愛してるぜ!

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まだちょっと色々むずかしいけどがんばった2011年でした。


2012年 厚塗り進化と苦悩/影の取捨選択/線を活かす

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こうやって厚塗りで整形していくことによりクリティカルの顔をいっぱい出せるようになるという気付きを得ています。

線で描くより格段に成果が上がる。

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反面、少女顔への迷いが生じている。

まだリアルの立体感にとらわれているので、頭身たかめの顔立ちは描きやすいんですが漫画的かわいらしさの顔の塗り方がわからないんですね。

今見ると瞳がでかすぎるんですが、これまでどんぐりまなこの平面的な女の子を描いていたためですね。塗りにあわせて多少絵柄を変えるという柔軟さがないので、「なんか気持ち悪いな」って思いながら描いていました。

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猫目っぽい子は比較的描きやすいなと感じていました。

「目が大きくて、少女漫画的どんぐり眼で、かわいい女の子」というものを描くときにバグが生じていました。

そういう子を描くのがこれまで一番得意だったはずなので、ちょっと戸惑っているところ。

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でっかいおめめの子以外だと割といい感じですよ。布も結構頑張っていますね。

この絵は髪とかもいい感じ。

髪の毛に関しても「サラサラ系に細かく描くか」、はたまた「ブロッキングされた塊として描くか」を定め切れていません。絵によってブレブレ。

ブロッキングされてるほうが見栄えがいいけど、サラサラへの憧れが捨てきれない時期です。

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ライトで明るく淡い調子への憧れが捨てきれず、厚塗りから急に脱却。

瞳が大きい絵柄だからこそ、顔の中の陰影は塗り込みすぎない方がかわいいというのになんとなく気づいたのかもしれません。

影の取捨選択をしはじめています。

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線で影を表現したり、線の味を活かして色はふわっと塗ることを試み始めました。

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この絵は今見てもいい感じ

線を活かした塗りにしたり、影を取捨選択する などを駆使して、画面のくどさと絵柄のバランスをうまくとるようになったように思います。

2012年は正統進化の年って感じですね。調和という発想…

でもこの一見うまいことまとまったかのように見える絵柄、

輪郭線が淡いため、白背景以外に合わせることが難しいんですよ。

「背景のある絵に対するあこがれ」はずっと持ち続けていました。

でも、線とどう向き合っていいかわからない。悩みは尽きないですね。


2013年 アナログ感の再興

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初頭は淡さと厚塗りとでもろもろバランスをとった絵を描いていますね。

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でもなんかこの時期は雑な絵をたくさん作り始めましたね。何があったか覚えてませんがあんまり余裕なかったのかな。なんか職場で金銭トラブルがあった時期があるんだよね

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雑は雑なのですが、とにかくキャラクターのいきいきした表情をたくさん描きたかった時期ですね。表情が明るくてかわいい。

シンプルでも意外と見れるな…と思って横着している時期かもしれません。

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たまにはちゃんと塗っています。これも厚塗り寄りですね。かわいい。

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「キャラがいる風景」を描くことに挑戦しはじめています。

いつもの線主体のイラストだと背景とどう調和をとっていいかわからなくて、どんどんコッテリしていくのが悩みでした。

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ドラゴン描いてみたりね。

ドラゴンというものにたいして造詣が深くないので、なにもかもが試行錯誤だったけど…まあ…頑張ったとおもう 画面は全然映えないけど…

でも、背景を描くと厚塗りになってしまう問題に対して、「別に描きたいのは厚塗りの風景じゃないのに…」と思っていたのは覚えています。

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そしてここでアナログ調テイストの復興です。

いつものシンプルベースに、斜線などの筆致でアナログ感をくわえる手法を試しています。髪の毛の線とか。

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この工程は覚えておきたいと思ったのか、手法がメモしてあります。

この「線はどうせ雑だからあとで殺すしなんならあとで線描く」という手法、今も使っているものなので、この一枚はわたしにとっては大きな一歩だったのだろうと思います。

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男の人も雰囲気で描けるようになってきたしね!


こうして絵が盛り返し、自分なりの道を見つけた2013年末。

あの女が誕生します。

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2013年12月27日 アレンカ爆誕


2014年 栗鼠ゲーに足を踏み込み、爆発的に絵を描く


あの女ことアレンカですが、

これはわたしが初めて栗鼠氏制作のブラウザゲーム(通称栗鼠ゲー)に足を踏み入れる用に作ったキャラクターです。

そのゲームは「戯書」というゲームで、みんな各々キャラクターを登録し、キャラクター同士でお喋りしたり、戦闘設定詰めて戦いに赴いたりするゲームです。

キャラクターの交流というのは、TRPGとかpixivファンタジア的なものだといえばイメージが近いのかな…とにかく、推しよそのこもめちゃくちゃ描きたくなるんですよこれ。

ともかく、魔法使い系少女や青年ばかり作っていたので、今まで作った事のないキャラクターがいいな…と思い、褐色の女戦士(27歳)を作りました。


ところで、このあたりで、技術革新が起きます。

・用紙質感

・水彩ブラシの導入

水彩を用紙質感にしたところ、てきめんに絵が好みになる!

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これは今見てもめちゃめちゃめちゃめちゃかわいい絵

水彩質感、水彩ブラシ、鉛筆ブラシの描き込みの全てがかわいい 原点 

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ウワッッ!!!! 雑なのにかわいい!!!!!! 水彩最高!!!!!

これがこれ以降のくらい絵スタンダードスタイルに変化していきます。

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ウワーーッ!!!!! 雑だけどかわいい!!!!!!

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色彩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

肌に合うおえかき設定と出会い、

更にキャラ交流によって様々なキャラクターと出会ったわたしは、無限に絵を描き続けるようになります。

すっげ~~~~~~描いてるんですよ

そしてそれに従いわたしの絵はあるひとつの形に辿り着いていきます

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左:くもつさんちのリコさん 真ん中:晴時さんちのルウちゃん

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おたまさんちのヴァローナさん

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細かいことは言わねえ 丁寧さも求めねえ 色と質感で殴る

そういう画風へと変化していったのです。

描きたいものが多すぎて描く速度がおいつかなかったので、絵を犠牲にするしかない。(なんでそうなったんだろうなあ 謎だよなあ)

基本的に水彩紙質/水彩ブラシ/水彩境界/オーバーレイの合わせ技ですね。

丁寧に描くとこの持ち味を失うというジレンマを抱え始めたのもこの頃です。

雑なままじゃないとダメで、絵として完成度が高いと自分で思えるものが作れなくなってしまったのは難点ですが、この頃の絵はほんと雑ながら今見ても生き生きしてて、色がすごい…きれい(自賛)

あと氷菓子みたいでおいしそう。

特にブルー系に乗せたオーバーレイが美しくて、この方向で走り出していくことになります。

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こういう雰囲気背景もありだなってさ

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ちょっと塗りを丁寧にするとなにもわからなくなる

かっちり塗るのではなく、白をちゃんと残して塗るのが水彩の味のコツだよな…と今は思うのですが、それを技術的に活かす方法をよく考えていなかったんだよね。過渡期。

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いつもの絵には活かしづらいけど、こういう習作もありました。光と影…

ところで2014年、後半になるとばんばんクリティカルが出るようになるんですね

ちゃんと絵を描けないことが悩みって言ってたけどよく見返したらそうでもない たまにすごいのある

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エ!?!?!?絵がうまい

2015年 突然の隠遁

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年始からじゃんじゃかクリティカルを叩き出し続けていた(当社比)のですが、夏ごろSNS疲れ発症そして隠遁の時代。

この頃はフリーゲームとかばっかりやってて、絵そんなに描いてなかったな。

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なつかしのお絵描き掲示板系の塗り方してみたり

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思うままに描いてみたり

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キャラデザしてみたり

絵的な大きな進化はなく、停滞期ですね。

インプットを多くしていた年だったかもしれません。

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絵描かな過ぎてやばいな~~と思いながら小学生の頃のキャラをリデザインしてみたりとか

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Windowsタブレット買って液タブ代わりに使って首と肩いたくなったりとか

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あとは推しフリーゲーム・落葉の大地を走れのファンアートは何枚か描きました。

この絵は今でも気に入っていて、ちゃんと一枚の絵になっているのがね…いいよね

人物ひとりボン…って描いて終わりな自分の絵に物足りなさを感じていた頃でした。

2015年はこんな感じで、ぼんやり終わっていったかな…


総評として、「自分の絵」と言える水彩質感を手に入れた反面、

丁寧に描くとどうしてもその味が失われてしまい、

らくがき専門おえかきマンみたいになっているのがどこか物足りなかったです。

そういう絵柄のまま描いてると、どんどん線を描いたり丁寧に描いたりする根気も乏しくなるしね…!!


「一枚のイラスト」として自分が求めるものを、うまく作れないでいるという焦燥、

そしてSNS疲れでまた絵を描く理由を失って減退期が始まっている。


というところで、いよいよ次は2016年ですが、ヤツが爆誕する年ですね。

今に至るまでめちゃめちゃ描いてる例の顔のいい男です。

続き


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