昼寝で見た夢
昼休み、ご飯を食べたらウトウトしてきたので仮眠をすることにしました。
(たぶん、このあたりから夢なのです)
私はポケットから飛び出していた軍手を引き抜きました。
でも、出てきたのは兎です。つかんだ軍手の指に見えていた部分は、兎の耳だったのです。
「あれ?兎・・・だ・・。」思わず呟いた私に
「あれじゃないよ、耳だよ耳。つかまれてるの、痛いのよ。謝るとかさ、お餅の一つ持ってくるとかさ、お茶の一杯出して、狭いポケットの中から、よくぞ、いらっしゃいましたとかないの?」
兎はメチャクチャなスピードで捲し立てます。
さすが、兎は話すのも速いなぁと思っていると
「だからさ、月でお餅つくの難しくないですか?とか、踊りは上手ですか?とか聞いておかなくていいの?」
と、切れ気味に、また捲し立てられました。
「痛くして、ごめん。お茶・・コップでも飲め・・」
言いきらぬ内に兎、
「いやいやいや、そこはお茶でもいいけど、日本酒なんか、どうですかでしょ。いや、催促ってわけじゃないけどさ、お月見の時期じゃない?兎がいればお酒でしょ?餅でしょ?なんなら、ススキとか持ってきてくれると兎映えするんだけど?」
ダンダンダンと兎が足でリズムを刻みます。
目が覚め、ダンダンいっていたのは自分の心臓の鼓動でした。
ポケットからは軍手が、はみ出していて、でも引き抜くかどうか、少し悩んで止めておきました。
どこかで、ロールキャベツにしてくれようかという声が聞こえたような気がするのですが、気にしないことにします。