見出し画像

データで心を動かす

私は、バスケットボールのアナリストを目指しています。アナリストの仕事は試合などから「収集」「分析」「伝達」することが仕事です。今回ピックアップするテーマは全てに関わります。

1. 渡辺さんはアナリスト界のパイオニア


 渡辺啓太さんは2010年女子バレーが32年ぶりに銅メダルだった時のアナリストでした。眞鍋監督とタッグを組み「データバレー」を築き上げた、言わばスポーツアナリスト界のパイオニアです。日本のスポーツ分析を0から1にした方です。

今回は、渡辺啓太さんが出筆した、
*『人はデータでは動かない ─ 心を動かすプレゼン力』(2014年8月 / 新潮社)
*『データを武器にする』(2013年3月 / ダイヤモンド社)
*『なぜ全日本女子バレーは世界と互角に戦えるのか』(2012年5月 / 東邦出版)を読んで学んだことを記していきたいと思います。

2. アナリストの仕事とはなにか


 アナリストの仕事は「収集」「分析」「伝達」することです。その3つの作業の中で大切なポイントは、選手や監督と同じ課題をデータから洗い出し、わかりやすい数字を伝えること、最後に私が苦手な不要なデータを捨てることです。

 何故せっかく「収集」したデータを捨てなければならないのか?
 →それは、伝える情報量は少なく、でも手元にあるデータは大きく用意しておくことがアナリストにとって大切だからです。わかりやすい数字と選手のキャパを考えると本当に伝えるべき数字は10個もないと言われています。本当に伝えてイメージしやすい数字を提示しなければなりません。

スクリーンショット 2020-09-17 2.59.35

3. 心に訴えかける掴みのあるプレゼン


 プレゼンでは大切なことはテーマをしっかり伝えることです。また、人の心に訴えかける掴みが必要です。
 ・それが本人の情報(一次情報)なのか?それとも他人の話やデータ(二次情報)なのか?
  →1つの情報の種類でも選手の肯定感は変わってきます。
 ・プレゼン後の選手(受取り手)からのフィードバックを大切する
  →選手の感覚を優先することが大切です。

 2番目に誰に伝えたいのかです。ターゲットをひたすら観察することが大切です。渡辺さんの本の中でのエピソードから「誰が最初にコートに来るのか」「どんな顔で選手たちがやってくるのか」「練習前に何をするのか」から興味を持つことからアナリストの仕事であると記されています。

 3番目に最初に目的が見えていることで、沢山情報がありながらもみんなの答えが1つになります。途中で話が追いつかなくなった選手がいたとしても最終地点は揃います。

スクリーンショット 2020-09-17 2.54.35

4. データの表現でデータの価値が変わる


 ・データの必要性を十分に理解していない人に話す意識
 ・相手が受け取りたい情報は何かを考える
 ・プレゼンの最低目標は”伝わる”こと

スクリーンショット 2020-09-17 2.54.50

*結果だけを伝えるとイメージしにくい 
 →うまくいったものとうまくいかなかったもの、どちらも抽出しておく!
  (=目的に沿ったデータを「収集」する)

*選手の肌感覚でイメージしやすい言葉で、できるだけ具体的に伝える

5. まとめ

*アナリストの仕事は「収集」「分析」「伝達」
*プレゼンでは①テーマ②ターゲット③ゴールを明確に提示する
*結果だけを伝えず選手がイメージしやすい言葉を使って伝える

 何かが長けていても、何か1つでもかけていたらアナリストとして信頼されない。本の中での現場での実際の声が心に響くき、様々な気付きがありました。アナリストとして必要な価値観などを改めて学ばせて頂きました。

 また、私は去年の夏にスポーツアナリスト協会が主催してくださった”スポーツアナリスト養成キャンプ” に参加し、アナリストに必要とされるスキルなどを学びました。是非、興味がある方はスポーツアナリスト協会が実施するイベントにも参加してみてください。