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第2回公園 脚本紹介⑦『呼吸ができない』

「息ができない」合唱部の脚本を担当しました、実は2本目、ぽんです。

見ていただいた方ありがとうございます。
ここまでnoteを追いかけてくださっている方、お久しぶりです。
こちらもゴリゴリにネタバレしながら語っていきますのでよろしくお願いします。

抽象劇が描きたくて、あと独白のシーンを作りたくて書きました。
クリエイターズと聞いて、王道をいくなら”創作する中で抱える葛藤”というところを描くのかなと思いまして。なら別角度から攻めよう、「創作したいけれどできないことに対する葛藤」を描こうと思った次第です。

多分主人公の子はずっとやりたかった合唱を高校生になって初めてちゃんと取り組めるという状態で、どうやったら理想の部活が作れるかたくさんシミュレーションしたんだと思うんです。それで”自分のする理想のムーブ”を追い求めすぎてしまったのかなと。
結果として創りたい部活は作れたけれど、ストレス過多で自分を追い込みすぎてしまったのかなと。
幼少期に抑え込まれていた欲求は爆発すると自他共に傷つけてしまうというところも加味して書きました。中学の時はできなかった分いっぱい聞いてたんやろなぁ。

あとは、歌の持つ力をどこまで伝えられるか、自分の力を試したかったのもありますね。
歌いたかったからね。しょうがないね。
選曲意図としては、合唱曲として有名なもの、かつメッセージ性の高いものとして、NHK合唱コンクール中学の部の歴代課題曲で考えました。
彼の実力を示すという意味でソロのある曲を一つ、彼の心情を表せる曲を一つと考えていました。
「虹」はソロで有名なのと曲のイメージも合ったので即決。
「fight」にするかどうかは最後まで悩みました。鬱状態の人に対して最も言ってはいけない言葉として”頑張れ”があることは理解した上で、それを彼に言わせることは酷ではないか、でも”描く夢が全て叶うわけじゃない””続く現実生きていく”という言葉は救いになるのではないかと色々考えて、高校生の精神の成熟度・知識量だったら「頑張れ」と言ってしまうだろうというところを踏まえて決定しました。
限りある日々に花を咲かせるために、休むのを頑張ってほしいなと思います。

体が頑張りすぎちゃって、疲弊することで”ブレーキをかける機能”が麻痺していってどんどん壊れていってしまうってあると思うんです。きちんと自分でブレーキをかけなきゃいけないですよね。戒めです。

皆様頑張りすぎには気をつけて。
やりたいことをするために”長く続ける”視点をお忘れなきよう…

ぽん

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