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電子書籍をいかに売るか Ⅴ
電子書籍を宣伝するのに最も一般的に使われている方法は、ツイッターなどのSNSを利用するやり方です。
例えば、自分の書いた小説を宣伝したい場合、小説に興味がありそうなユーザーを片っ端からフォローし、できるだけフォロワー数を伸ばします。
その後、ある程度フォロワー数が確保できたら、今度は自著の宣伝をひたすら繰り返すという手法です。
ツイッターは短い文字数で済むので、ブログのように手間がかかりません。
予約投稿を設定すれば、一定の間隔で宣伝することもできます。
しかし、このような方法をとる人は、思ったほど成果が上がらないことに愕然としてしまうことでしょう。
SNSで宣伝しても売れない理由
SNSでつながる人達というのは、必ずしも共通の興味・関心を持っているわけではありません。
ただフォロワー数を増やそうとしている人や、ある商品やサービスを宣伝したいと考えている人もいます。
このような人たちが、あなたのツイートを見て、すぐに購入しようとするのは極めてまれなことでしょう。
もともと彼らはあなたが売りたい本には何の関心も示さない人たちなのです。
だからたとえ一日に何度もツイートして宣伝しても、ほとんど効果が得られないのは当然のことです。
検索で訪れる人は買う気満々
一方、検索を通して訪れる人は、初めからある事柄に興味を持っている人たちです。
例えば、あなたがブログで「SF小説」に関することをどんどん掲載していくと、SF小説に興味のある人達がどんどん集まってきます。
彼らはもともとあなたが書いた本には何の関心も持っていなかった人たちですが、「SF小説」という共通の興味・関心があるために、あなたの書いた本にも興味を持つようになるかもしれません。
その確率は、SNSを通して訪れる人に比べてはるかに高いといえるでしょう。
つまり、検索を通して訪れる人というのは、いずれあなたが書いた本にも興味を持つ可能性が非常に高い「潜在的な顧客」なのです。
あなたがブログで記事を掲載すればするほど、未知の顧客がどんどん掘り起こされて、あなたの書いた本にも注目が集まってきます。
SNSが効果を発揮するのは、まさにそのときです。
もともと共通の興味・関心があり、なおかつあなたの本に興味のある人は、あなたからの個人的なメッセージを受け取って、ますますその本を読みたくなるでしょう。
SNSは共通の興味・関心をもつ潜在的な顧客を掘り起こし後で初めて効果が発揮されます。
潜在的な顧客を掘り起こしていない、つまり売れるベースが全くできていない状態で、むやみにフォロワー数を増やそうとしても全く無駄なことなのです。
宣伝しないで集客する
検索で訪れてくれる人が増えると、こちらから何度も宣伝するようなことも不要になります。
相手は自らブログ上の情報を求めてやってきて、あなたの書いた本に自然と注目してくれます。
こちらからは特に何のアプローチもする必要はありません。
あなたは、それまで広告に使っていた時間を減らして、創作に専念することができます。
一度頻繁に検索でヒットするような記事を書けば、時間が経過してもほぼ半永久的に自動で宣伝し続けることができるのです。
そう考えると、電子書籍を作りながら、同時に広告媒体となる「自分専用のメディア」を作っておくことは非常に重要なことです。
中身のある充実したコンテンツを作り、共通の興味・関心を持っている人達を集めれば、それだけあなたの電子書籍は売れやすくなります。
もちろん、有名ブロガーのように何百万もの人が訪れるサイトでなくてかまいません。
自分の書いた本に興味を持ってくれそうな人たちが数十、数百人集まるだけでも、その後の売り上げに大きく貢献することになるでしょう。
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予想以上に長くなったので、もう一回分追加します。
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