ミニバスに魅せられて
久しぶりに息子のミニバスの試合を観に行きました。
3月で6人卒団し、今は7人になってしまいました。
公式の試合には人数が足りていないので出られません。
市内の試合などは出られるものもあります。
ミニバスは6分×4クォーターで1試合。
1人で4クォーターすべてに出場することはできません。1人3クォーターまでという決まりですが、人数が少ないため、どうしてもフル出場せざるを得ない人が出てきます。
ルールに反するため、一応試合には出られるけども、どんなに大差で勝手も「負け」になってしまいます。
子どもたちもそれはわかっています。
子どもたちから「どうせ負けでしょ」
という声が聞かれます。
そんなことを言わせてしまうことに申し訳なさを感じます。
それだけ団員不足は切実な悩みとなっています。
それでも、「試合ができる」ことに喜びを感じている子どもたち。
少ない人数でも、「負け」が決まっている試合でも、一生懸命プレーしていました。
昨年まではコートの真ん中でどうしても減速してしまって攻めきれなかった子は、今年キャプテンになりました。
いつも、「そこで止まるな」と怒られていても直せなかったクセ。
頼みの綱だった背の高かった先輩たち、ゴールを決めてくれていた先輩たちはもういません。
自分で敵をかわしながら進むしかなくなりました。
果敢にゴール下まで1人でボールを運び、自分でシュートを決めます。
つい手を出してしまい、ファールを取られ「そうじゃない」と怒られてきた子は、副キャプテンになりました。
その子も、自分で進むしかなくなりました。
今まではもしかしたら、2人の中に「6年生がいるし」という氣持ちがあったのかもしれません。
それが、自分たちが上に立つことになり、自分たちがやらないとゴールまでボールを運べない。やらなきゃ。
とスイッチが入ったのかもしれません。
甘えが、覚悟に変わったような印象を受けました。
何だかとても頼もしくなった子たちがコートにいました。
2年生になった息子も、コート内を大きな声を出しながら走り回ります。
少し前はゴール付近で突っ立っていることが多かった息子も、「へい」と言いながら、ボールをもらおうとチョロチョロ動くようになっていました。
なかなかパスが回ってくることはなくて、ボールに触れることすらできませんが、それでも声を出しながら、一生懸命走り回り、自分がガードすべき相手には、一生懸命ディフェンスしていました。
1試合目の時は、1度だけ、相手のパスをカットすることができました。
嬉しそうに報告してきてくれました。
他の子たちも、少ない人数でのプレーなので、フル出場している子と、3クォーター出ている子のどちらかです。
それまでは4クォーター中1、2回だった出番が、今ではほぼほぼ毎回出番です。
ほぼほぼ毎回出番がある状態で2試合こなしました。
いくら小学生とはいえ、ハーフタイムを挟んで6分×2クォーターずつを走りっぱなしはやはり疲れると思います。
それでもコートの上ではみんな一生懸命でした。
結果は66対42で、勝ち。
相手チームは倍ほどの人数がいるので、1人1人の体力は、向こうの方が上だったでしょう。
でも、子どもたち、頑張って「勝ち」ました。
すごく感動しました。
得点上では勝ちだけど、人数の関係で「負け」なので、それ以上先には進めません。
予選落ちです。
ちょっと悔しいな。
悔しいけど、勝ち負け以上に大切なことも見せてもらいました。
とてもかっこよかった。
目の前のことにどれだけ真剣になれるか。
本氣で取り組めるか。
それ以上先には進めないけど、66点も取れたのは、やはり真剣にプレーをした結果なのです。
氣持ちでは負けていなかったし、1人1人が真剣に自分のやるべきことをやりました。
それが、結果や、人の心を動かすプレーに繋がっていったのです。
どう思われるか。とか、
上手くいかなかったら…。とか
どうせ○○だし。とか
色々考えがちだけど、本当に大切にしないといけないのはそれじゃないな~。
って改めて氣づかされた出来事でした。