先生、誘発入院ってすぐに産まれるんじゃないんすか!?【出産レポ:その1】
41週0日に誘発入院し、42週0日に出産を迎えた私の出産体験記です。誘発入院の話って案外情報がなくて、「誘発入院の予定だったけどその前に生まれてきちゃった〜」とか「入院したけど初日に自然に出てきちゃった〜」みたいな話ばかりだったので、これから誘発入院される方の参考になればと思い赤裸々に記録を記載します。私自身、正直前もって情報があればもう少し気持ちにが楽だったのではないかと感じたので、同じような境遇の妊婦さんやそのご家族にご参考になれば幸いです。
▼妊娠期間の体験記は下記リンクに▼
〜体験記の前に〜
■入院時の状況
・コロナ禍という特殊状態につき、面会は完全に不可。荷物の受け渡しも、スタッフが受け取る形になっています。
・41週0日で入院。母子ともに健康。初産。子宮口はまだ全く開いておらず、おしるし、破水、前駆陣痛などの出産兆候はほぼなしの状態からスタート。
・移住先の長野県病院での入院(体験記はリアルタイムで書いているので、途中ボロクソ言っている箇所もありますが、基本的にお母さんと赤ちゃんに寄り添ってくれているとても良い病院です。)
・妊娠出産は本当に十人十色。百人百色。あくまで私自身の一例とご理解ください。不安なことや個別の事象は、ネット検索ではなくお医者さんや助産師さんに相談しましょう。
■誘発入院と陣痛促進剤について重要なこと
先にとても重要なことを書きます。体験レポ読むほどの時間がない方はここだけでも見ておいて欲しいです。
誘発入院と聞くと、「赤ちゃんのタイミングで出てこれないんだな…」「無理やり出すことになっちゃうのかな…」と思う方も多いと思います。私自身入院が決まった時はそう感じました。「もっと運動すればよかったかな?」「夜更かししてたのがよくなかったかな?」とか自分のせいにしてしまうお母さんもいるかもしれないです。でも、声を大にして言いたい、分娩誘発しようが、陣痛促進しようが、子供のタイミングがないと出てきません!そして、陣痛促進剤について、これも「促進剤つかったらすぐにでてきた〜」みたいな話がよく出てくるから誤解が多いと思うですが、上記の通り、結局子供のタイミング&薬の利き方は人によって違うので、陣痛促進剤ですぐに陣痛が来るわけではない。結果、誘発入院したからといって当日・翌日に出産できるとは限らない。むしろ私のように一週間近くかかることだって普通にある。私自身入院当日か翌日には産まれるものだと思っていました。知らなかっただけなのですが、そのせいですごく精神的に辛くなってしまったので、一人でも同じような想いをしないですめばと思い、公開させていただきます。
〜体験記〜
・入院初日 ドキドキの初日とまさかの緊急事態!?
9:10 産院着
9:30 なんか手続きとかあるのかな〜と思ったら特になく、即陣痛室へ。ちょうど早速着替えと産褥ショーツ渡されるも履き方わからずまごまご。羽付きにしていただきたい。
9:40-10:30 NST(ノンストレステスト※あかちゃんの心拍とお腹の張りを図る機械)。よく動くねーと褒めてもらう。お腹の張りは一回くらい。
11:10 診察。子宮口2センチくらい。バルーン入れるも、奥まで入らず断念。3回くらいトライした。ちょっと痛い。生理痛みたいな痛さがじんわり残る。今日はバルーン断念し、陣痛促進剤少しいれて様子見ることに。痛みに強いですねーと言われる。普通みなさんヒーヒーいいますよーって。
↑陣痛室という名の牢獄
陣痛室へ戻り、ラインしたり、ベッドをリクライニングしたりして遊ぶ。そもそも陣痛室って滞在目的ないから、すごい簡素。NSTつけて、このままずっとつけっぱなしらしいので、今日中もしくは数日ここで過ごすことになるらしい。暇。あと枕硬くて痛い。お腹すいた。
12:00 促進剤点滴開始。1時間で20mlから始まる。30分毎に看護師さんが様子をみにくる。
12:15 昼ご飯到着。プラスチックの器ってそれだけで不味く感じる。食べてるうちに、12:30になり、点滴追加40mlに。ややお腹張ってる??
13:00 60ml。歯磨きしたりトイレ行ったり。少し張りやすいかなーくらい。ちょっと寝る。
13:30 80ml。少し立ってみる。
14:30 120ml。張りはでてる。横になってる方が楽な痛み。
15:30 10分おきくらいでかなり痛い。
16:40 診察。とても痛いが、子宮口は開かず、このまま点滴を終えて、今日は様子見。この痛さ続くの消耗する。
18:00 横になると急に赤ちゃんの心拍が落ちる。バタバタと看護師さんやら先生やらが来て、酸素つけられる。帝王切開の可能性もあるのであらかじめ検査するとのこと。あわてて旦那さんにも電話。室内で心拍取ったり、レントゲン撮ったり、怖かった。
19:30 どうも落ち着いたようなのでとりあえず緊急帝王切開はなしに。遅めの夕食。少し痛み治ってきちゃった?YouTubeでも見ながらと思ったけど、なんか朝から緊張して疲れちゃったのと、不定期にお腹痛くて疲れるので、今日はもう寝ようかな。
21:00 消灯。痛みがあり、24:00頃までは1時間に一度くらい目が覚める。起きるとすぐに看護師さんが来て様子を見てくれる。途中一回血圧と熱と酸素濃度測る。3:00頃また一度起きて、トイレへ。次は6:00頃。もうほぼ痛みはなくいつもの感じ。赤ちゃんは昨日の騒ぎが嘘のように夜中元気だったみたい。よかった。
・2日目 気合十分、いざ!出産か!?
7:00 起床。痛みのないうちにということで、シャワー浴びてさっぱり。張りも痛みもすっかり引いてしまったけど、この環境にも慣れてきたし、今日こそ!
9:00 診察。昨日は入らなかったバルーンが入った。これ結構痛い。急にすごい便秘感、少しトイレにいるうちに痛み和らぐ。少しは進捗してよかった。10:00 抗生剤投与。痛み少し落ち着く。赤ちゃんよく動く。
10:45 促進剤投与開始。20ml。
11:00 余裕のあるうちにとトイレに。踏ん張ったと同時に、うんこさんと同時にバルーンがトゥルンと出てきた!本当にバルーンだった。看護師さんに内診してもらい。特に問題はなさそう。というか内診の痛みがほぼ皆無。開いてきてるのかな??
12:30 昼食。今夜産みたい。決めると出てくるって、看護師さん言ってたし!今日にしよう!
13:30 進捗がない。私も湖畔で陣痛待ちしたい。せめて窓のあるところに行きたい。
15:00 痛み出てきた。退屈なので友達にラインしたりして過ごしてるうちに少しずつ前向きな気持ちに!なんか今日いける気がする!赤ちゃんのタイミングでって思ったけど、少し私がリードしてあげよう!(気持ち的な話だけど)
16:00 160ml。診察。子宮口まだ3センチ…。今日の促進剤投与は終了に。このまま自然に行かないだろうか…。
17:00 隣の分娩室からうめき声が…。とても辛そう。でも今の私にはちょっと羨ましくかんじる。無事産まれるといいね。
18:00 産まれるまで音だけだけど聞けた。感動した。私たちも頑張るぞ💪
18:30 食事。シャワー。
↑陣痛室でPC開くとは流石に思ってなかったぜ。
20:15 いよいよ暇だし、お腹も痛くないしで、陣痛室で軽く仕事メールチェック。NST装着すると子供動きまくりでなかなか計測できず。息子よ、元気なのはわかったけど、測っているのは胎動ではなくて心拍なのだよ。
21:00 消灯。なんかまだ動き続けているので旦那さんにお休みのお電話して眠る。
24:00 NST測定。
4:40 NST測定。お産の時、助産師学生さんの実習受け入れを相談される。それだけ安定している&やっぱ今日なんだなぁ!と思う。
・3日目 激痛と迫りくる精神崩壊
7:00 これでしばらく入れないかもだから、ということでシャワーに。コーヒーや麦茶も買って準備万端。
8:00 NST装着。朝食。夜勤の看護師さんが交代の時間、そっと肩にて置いて、がんばってね!と一言。うん、いよいよだね!
9:30 バルーン投入、昨日の倍くらいの大きさらしい。子宮口は3cm。昨日の反省を生かして”うんさん”だしてから入れたら、昨日よりも痛み少ない。ただ、お腹と腰に緩い鈍痛。今日はオキシトシンという少し張りやすくなる促進剤を入れるとのこと。
10:10 結構痛くなってきた。重い生理痛みたいな。
10:40 促進剤開始。
11:10 少し治ってきた、促進剤20ml。
11:40 30ml。10分おきくらいでかなり痛い。これは来ている感じがする!頑張ろう!
12:50 死ぬ気でごはん食べた。5-6分間隔?ずっと痛い。
15:30 2-3分で痛くなるもまだ強くない。このままだと薬止めると治っちゃうかもって…。そしたらまた明日…。5日コースが現実を帯びてくる…。
15:50 腰温めたら眠くなって、陣痛も弱まってしまった。今日はもうおしまいかな?90ml。
16:00 診察。子宮口は6-7センチでだいぶ広がったけど、今日はまだ分娩までは行かなさそう。ということで、体力温存も兼ねて、本日は残りの薬を点滴して終了することに。お昼の残りのウェハースたべる。今日はとても疲れた。
18:00そろそろ点滴終了。ほんと、今日は疲れた。
19:30 NST終了。ようやく部屋から出られる。
20:00 シャワー浴びて、部屋に戻りたくなくて、窓のある談話室でコーヒー飲む。人間、外の空気も吸えず、窓もない部屋に3日も軟禁されると精神的に限界が来る。ただ外に出たい、その一心で涙が止まらない。助産師が毎回シャワー室の場所わかります?って聞いてくる。せめて3日も軟禁されていること把握してから来やがれ。別の看護師は、42週0日で元気に産まれる子も全然いますよーって、あと5日もここにいろってか?全部配慮して言ってくれていることだけど、それを許容できる気持ちが今ない。好きな飲み物も飲めない。下着も3日間同じもので、変えたいと言っても、一着しかないと。食器洗剤もないから、お箸もスプーンも水洗いだけ。全部全部1日なら耐えられるけど、3日も続いたら限界なんだよ。旦那さんにも会えない。赤ちゃんもでてこない。寂しい。お願いだよ、明日には出てきてよ。
21:00 消灯。またコードに繋がれて自由に動けなくなる。看護師さんにブルーライトがよくないからスマホとかPCとかあんまりみないようにね、といわれ限界越える。窓もテレビもない部屋に軟禁されて、その上唯一外界と繋がれるスマホもPCもダメですか?と涙が溢れる。明日の朝食は外の談話室に用意しくてくれるって、これだけでもかなりありがたい。
24:00 NST。夜中トイレでおしるしあり。
4:00 石の上に寝ている錯覚に襲われ起床。
・4日目 誤魔化しても限界は限界
6:00 起床。NST。今日もベビは元気。昨日泣き腫らしたおかげか少し気持ちがすっきりした。切迫早産とかで2週間とかここにいる人もいるんだ。それに比べれば1週間くらいなんてことない。しかも赤ちゃんも経過も順調なんだし、何の心配もない!
8:00 1時間ほど。部屋の外にでてぼっーとする。朝食も窓のある部屋で
9:30 診察。子宮口は5-6センチということで、今日はもうバルーンはなし、結構不快感あったから嬉しい。昨日と同じ促進剤で頑張る!
10:00 10mlから今日も開始。その場で足踏みしたり、腰回したりして過ごす。
↑陣痛室スタイル。トイレに行く時も、常にNSTの通信機と点滴の2点セットがついて回る。手術着も病院指定、なんだこのピンク。うんざり。
10:30 20ml。少し張り出てきたかなくらい。ひきつづき動いておく。
11:00 30ml。ミレニアムパレードのUに合わせて腰動かすとサビで赤ちゃんのテンションが上がって元気になる。この前、一緒に映画みにいったからね、好きなのかな?
11:30 40ml。張りは少し強くなってきた。初日に担当してた看護師さんがシフトイン。頑張ってくださいと言われる、そう、初日あなたが言ってた「3日目とかなると心折れちゃいますね〜」を過ぎてもまだ私はここに居りますが、なにか?
12:30 昼食。張りの頻度は上がってきた痛みも徐々に強く。今日のご飯は油淋鶏。なんかすごく久しぶりに肉食べた気がする。60ml。
14:00 ちょっとうとうとしてたら張りもそんなになくなる。昨日に比べると、ほぼ痛くないと言って過言ではない。今日もこのまま終了でしょうか??80ml。
15:00 もう全然だな…。90ml。陣痛時用の椅子がついに部屋から持ち出されてしまった…もう笑うしかない。おやつにパン食べる。
15:30 張りは頻回ということで薬は強くしない。けど痛みはない。鈍いのか?ここで暇の結晶”いらない紙で作った折り鶴”の登場だ。
16:30 診察。張りは定期的にあるものの、痛みはほぼない。今日はここで終了。4日間やってきたけどまだだった。まだその時じゃないのかもしれない、て。この調子で促進剤続けてもあまり意味ないかもしれないから、一度お休みして自然に陣痛が来るのを待ってみようかという話になった。陣痛室からは出られるかも。一旦明日の朝診察して決める。
17:00 夜勤の看護師さん登場。状況よく理解してて来れて優しい言葉かけてもらう。滝のように涙が出てくる。この4日間、ずっとギリギリの表面張力で保ってる感じで、ちょっとの刺激ですぐ息ができないくらい泣いてしまう。
18:00夕食。旦那さんが荷物持ってきて来れた。長期戦に備えてのイヤホンや本など。ガラス越しで顔見れそうだったんだけど余計つらくなっちゃいそうだったからやめておいた。親などに経過連絡。
20:00 シャワー。なんか赤ちゃんは外から色々やられて嫌だったのかもしれない。自分で出来るのに外からやいのやいの言われたら嫌だもんね、おなかさすって「ごめんね」って言った。明日からの連休は、ちょっとのんびりして赤ちゃんの力を信じて待ってあげようと思う。
23:00 消灯時間過ぎてるけど、外でずっと赤ちゃんが泣いてて寝れない。今日で7人の産声を聞いた。うちの子は一体どんな声で泣くんだろう。早く聞きたいよ。
24:00 NST。
〜出産レポ:その2に続く〜
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