【1600字】そしてわたしは神になった【純文学】
なんでただ生きるという選択ができなかったのだろうと、わたしは電車に轢かれながら思った。
体があらゆる方向にねじれながら、骨が連発で折れる乾いた音と臓器や血液が暴れるような水分を含んだ撹拌が同時に鳴り、視界はあちこちに飛んで、脳が頭蓋骨をバウンドし、意識が朦朧とするなか時間は拷問のようにゆっくりと流れた。
激しい苦痛のなか、わたしはただ、ただ生きるというそれだけの選択肢をなぜ見つけることができなかったのかと不思議に思った。
たとえば受験を失敗しても、友達が一人もいなくて