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カクヨムコン9短編賞に邪念ありで参加してみました。

 ハードル高い。何がって、読者選考。あからさまな足切り。新卒就活を思い出す。カクヨムのアカウントを作ってまだ数ヶ月。ランキングの仕組みもよく分かっていない、「週間ランク入りましたー!」と毎度喜べる、カクヨム初心者です。おかげさまでいつもご機嫌です。ありがとうございます。
 これは別に読者選考通過した人のドヤ顔記事ではなく、ただの個人的な振り返りです。(これ投稿する時点でコンテスト終わってないけど書いてしまおうと思った。)

 上記のとおりこんなに応募作が多いコンテストは運しか勝たんので、参加にちょっと躊躇いはあった。しかし2ヶ月ほど「投稿小説」を書いていなかったことに思うところがあったので、突然やる気が出た。過去のカクヨムコン参加者のエッセイをいくつか読み込み、「選考に通りたい」という邪念を捨てさえすれば、後半戦参加でも十分楽しめる可能性がありそうだと思えたのが、後押しになり。
 それに何もない時に投稿するよりも、イベントやコンテスト開催期間の方が、自作を読んでもらえる可能性が高いわけで。
 応募期間からざっと逆算して、1月初旬〜中旬くらいから数話にかけて連載し、星をいただく作戦だ。←「選考に通りたい」は邪念のはずなのに、追いかけっこが始まったら夢中になって勝ちにいきたいらしい。身体は大人、心は幼児。

 まず小手調べ。検索機能を使い12月下旬に短編賞の応募数をチラ見。なぜなら応募数が少ない部門を攻めたい。少しでも可能性がある道を選びたい。それが私の生存本能。邪念上等! 鬼さんこちら!

現代ドラマ文芸ホラー 2935
恋愛ラブコメ     1783
エンタメ総合     1448
ファンタジー     1221
エッセイ        692

ざくざくっと検討して下記のように考えた。

  • 参加数が多い部門は応募先候補から外そう。

  • ファンタジー部門は意外に少ないけどネタ無し。

  • エッセイが確実に穴場だけどエッセイに出来るネタが無い。それに「エッセイ」と銘打って書いたことがない。ブログならば書き慣れているから、いつもの独り言ではなく、もう少し人目を意識してみれば、いけるかも?

 そんな感じで、年末はまだネタ探ししていた。エッセイと小説、一応両方の可能性を探り、応募作は下記で検討。

  • 候補1 過去作のスピンオフ

  • 候補2 ネタ帳から拾って新しく書く

  • 候補3 エッセイ部門も要検討 投稿数からすると穴場かも

それから、過去のコンテストの反省から募集要項の熟読も忘れずに。

「映像化」「コミカライズ」がわりと強調して書かれている。円城塔賞以外は絵で映えることが優先されるのではないか? と思う。→書き出しで映えることを意識してみようかな。
 気になるエッセイ部門は作品例としてコミカライズされたタイトルが挙げられている。ざまあ、スカッと系多数。最近WEB広告でばんばん流れてくるテイストだ。そういう話のネタは持っていたとしても、例え悪者でも他者を責める話をノンフィクションとして書く気がしないな、という気持ちになる。自分が書けるのはあまり毒のない日常に転がるささいなものか、推し活関係とか、明るめのものだな、とぼんやり。

 これくらい考えたところで、日常からヒントを得ることに血眼となる。スイッチオン。そして3つの候補を同時進行で考えていた。

応募作候補1 過去作のスピンオフ


 過去のお気に入り作の改稿にちょうど取り組んでいたのもあり、ピックアップしたサブキャラ視点のスピンオフを書こうと思いついた。そしてぼんやりと、ブロマンステイストのSFかファンタジーに仕立てたいなあと。
 →しかしブロマンスの背景やそれにともなう設定や追加の登場人物をつめているうちに、話が壮大になりすぎた。これを短期間で仕上げるのは時期尚早と判断。断念。また別の機会に持ち越しだ。

応募作候補2 ネタ帳から拾って新しく書く

 日頃、キーワードだったり、一言だったり、書き溜めている小ネタをごそごそ。人工知能に対するモヤモヤを、そろそろ自分なりに煮詰めてみても良いかもしれない、と考える。
 →職業と人工知能を主なテーマにして、キャッチーなシーンから始まる話に。
 いきなり胡麻を摺っている。すりこぎでゴリゴリ。キャッチーと奇抜は同義で良いのかはさておき、テーマの割には重すぎない仕上がりに自己満足。後半に登場する紛い物の神樹の描写も、無駄な神々しさが不気味でお気に入り。

応募作候補3 エッセイ部門も要検討 投稿数からすると穴場かも


 基本、会話に苦手意識を持っているので、その辺がテーマなら、日々思うことを書けるかもしれないと思い始める。
 →ちょうど数年ぶりの会社としての忘年会があって、わりと遠慮がない感じの激しさ、これは少々ネタに出来るかもしれないと考える。エッセイでは私自身の攻撃力(妄想)に全フリし、力を入れた冒頭シーンはしょっぱなから語り手の私が無表情でバズーカ砲を肩に担いでいたりする。キャッチーか??

 応募数が半端ないので止むを得ない足切りをするための読者選考なのだろう。大企業の就活と同じだ。星0の作品めちゃくちゃ多いやんけ。自分も小説の方がようやっと2桁に届く感じだ。しかしそれでも交流が無い方からまで星やコメントいただいたり出来て、嬉しかった。参加して良かった。

応募作、ご興味ありましたら読んでみてください。

カクヨムコン9 短編小説コンテスト応募作品

エッセイ・ノンフィクション部門
私の心のバズーカは、魔改造砲弾を装填中。 喋るのが苦手なコミュ障だけど、会話は好きかもしれない。」
→忘年会の感想文です。

エンタメ総合部門
あと少しでユートピア 胡麻を摺ろう 幸せになるために」
→人工知能にお仕事を奪われた人間たちの喧騒を、骨董すり鉢が語ってます。
 そして作中に登場するアイドルグループのスマッシュヒット曲「yeah! ヤオヨロズは工場がお好き」の歌詞もあります。

エックスでの宣伝に使用した

 タイトルの意味に触れたコメントや、「ユーモアたっぷり」というコメントもいただきました。テーマ自体は笑い事では無いですが、いつも通り読みやすさを意識しています。


 おまけ。2作投稿して閲覧も落ち着いてから、投稿締切3日前くらいと投稿締切後の朝にもう一度応募作の部門毎の投稿件数を調べた。
 そして括弧書きは自作の累計ランキングの順位。

現代ドラマ文芸ホラー 2935 → 5659 → 6026
恋愛ラブコメ     1783 → 3213 → 3385
エンタメ総合     1448 → 2791 → 3011(936)
ファンタジー     1221 → 2419 → 2576
エッセイ        692 → 1519 → 1650(685)

 自分と同じように考えた人が多いのか、エッセイ部門の増加が凄まじい。それでも他部門よりずっと作品数は少ないわけである。
 どの部門の投稿数も2倍前後(エッセイ部門は3倍近く)まで増えており、後半に投稿する人が多いんだな、という感想を持った。短編部門なので募集期間に書き上げることは十分可能だし、読者選考には期待せず、お祭感覚の参加者も多いのかな。
 選考通過を目指すとハードルがぐぐっと上がるけど、気軽にチャレンジできるコンテストでした。

※3/16追記 中間選考通ってびっくりした勢いで覚書き記事を書きました。カクヨムコン9の一例としてご参考まで。

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