狂気と本気
出来ない理由を並べる。
金が無い。材料が無い。道具が無い。キリが無いほどだ。しかし、これでは何も進まないから、つべこべ言わずに進んでみる。クリアする手段が見えてくる。
そうすると、過去の反省がネチネチと溢れ出てくる。そいつらと戦うために、臨書という行為で力を蓄える。過去のそいつらは、線に生命力が無いとか存在感が薄いとか味がどうとか、中心がズレたとかとにかくネチネチ言ってくる。
そんなもの達と戦うためには、半紙では足りない。最低でも大型2m四方の画仙紙に特大筆で、ドン!ビシャ!バシっ!と狂喜乱舞に荒れ狂い、とにかく自分を解放し叩き付け、斬る。そして、今までの約束事とは決別する。所謂、「型破り」をする事で自分の作品が完成する。
それが本気であり、狂気。
やっと掴んだ。やっと解った。あとは、それを実行するだけ。ネチネチ貯金が満期になった今、もの凄い作品を作れる気がしてならない。
あえて、自分が下手くそと言う言葉を使うとすれば、もっと下手くそになろう。
逆を行く決意を持って、これから狂気な作品に取り掛かる。
*画像 Revival 2019
773mm×1323mm
Sumi ink , paper