また横断歩道まで戻って
雨にもまけず
風にもまけず
土日でも
夜中でも営業できる丈夫な仲間を持ち
汚れは無く
お客の節度も良くて
いつも黄色く賑わっている
1日にコーヒー牛乳1本と
味噌とたくさんの納豆を食べ
川のほとりの住宅街の
誰でもふらっと入れるところに
壁には立派な富士山を描き
面白そうな本と
部屋に飾りたくなるようなお花を売り
扉は小さな映画館に繋がっている
東に病気の子どもあれば
足湯か手湯に浸けてやり
西に疲れた母あれば
サウナ券をサービスし
南に死にそうな人あれば
風呂で思い出話でもしようと言い
北に喧嘩や訴訟があれば
まあまずお湯に浸かれと言い
ドミトリーベッドをカチッと並べ
旅人たちをも迎え入れる
珈琲だって淹れればいいし
ジントニックもつくればいい
そんな銭湯を 私はやりたい
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