18/44 女が美しい国は戦争をしない

以前ご縁があり、学校法人メイ・ウシヤマ学園六本木キャンパスで講演をさせて頂いたことがある。

 メイ牛山先生は、私が学生の頃にテレビで拝見していた方なので、先生のお名前になっている学校はどんな学校なのかと、ワクワクしながら六本木駅で降りた。

六本木ヒルズに到着し、エレベーターで会場に向かう際、この本のポスターが貼ってあった。会場に到着する前に、この本のタイトルと、メイ牛山先生の凛としたお姿が写し出されている写真に感動し、すぐに携帯電話で電子版を購入した。

本日は私がタイトルから共感し、何度も読み返している本を紹介したい。

『女が美しい国は戦争をしない 美容家メイ牛山の生涯』小川 智子著

メイ牛山先生は、幼い時から女性を美しくすることを生きがいとしていたようだ。小さい頃は皆、花嫁さんごっこで美しい花嫁になることに憧れていた。きっと、皆さんの中でも、そのような記憶があるのではないか?しかし先生は友達とは違って、友達を美しくすることが得意だった。

この小さい時からの得意や好きが、のちに、日本の美容に貢献する原動力となり、世界に誇る美しさの基礎をつくった。

私が子供のころ、先生は頻繁にテレビに登場し、独特なヘアスタイル、衣装、宝石、立ち居振る舞い、全てが特別に見え、とにかくキラキラしていた。そして、私の中で、一生涯通して現役で活躍されたというイメージがある。

一生涯現役を貫くために、様々無困難に立ち向かう。

山口県から単身で上京し、ハリウッド美容講習所で学び一流の美容師になる。

結婚。

戦争と疎開。

戦後の高度成長ににともなうサロンの拡大。

外見だけでなく、内側からの美容の追求。そして、新しい美の提案。

メイ牛山先生の「日本じゅうの女性を美しくする」という夢は、戦争も破壊することができなかった。

先生は、戦後の変化を味方につけ、新しく生まれてくる様々な価値観を積極的に取り入れ、年齢にとらわれずに颯爽と生きた。

現在は、”女性の時代”と言われて、早いもので10年は経過しているのではないか?私は”女性の時代”と言われるようになってから経営者になった。

”女性の時代”の本来の意味は、女性の私でもはっきりとは分からないのだが、柔軟な発想や行動力で光る女性をメディアでかなりの事例を見ることができるので、これが女性の性質と世の中のニーズが上手に接点を持つポイントであり、女性の時代と言われる所以なのかもしれない。

女性にとって追風の時代、メイ牛山先生のように、どんな状況下でも自分の希望の光を灯し、自分の人生を諦めない女性の方に読んで頂きたい。

”女が美しい国は戦争をしない”

私はその通りだと思う。誰もが母親の体から誕生する。誕生する前は、母親の体の中で育まれ、生まれてからは、母親やその他女性の手により育てられることが多い。女性と接する時間が長いために、自然と女性が与える影響は絶大となる。だから、心身ともに健康で美しい女性が増えれば、自然と健全な価値観を持つ人が増え、平和な世の中になるのではないか?と思う。

私はモデルや女優さんのような美しさを言っているわけではない。昔から、女性は花に例えられることが多々ある。そこに咲く一輪の花であるという意識を持てばいいのだ。

私たちは、戦争が遠い昔のことのように感じるが、残念なことに、世界のどこかでは戦いが常に続いている。また、戦争まではいかなくとも、日常には破壊的なニュースが溢れている。

女性自身が、自ら発している影響力の強さに目覚め、美しい花として柔軟な発想と行動力を発揮したら、どんな世界になるだろうか?私は、誰かと戦い傷つけ合う世界は終わると思う。戦わずに発想や善良な行動力で世界を変えることができたら、本当意味で、女性の時代の実現であり、先生がつくりたかった世界が実現されるのではないかと考える。



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