18.速杉ホクト_拘りと解放

18.速杉ホクト_拘りと解放

8年も行方不明だった元上司。かつ敵のご意見番とでも言える存在で地上の人類VS地底人という会見というか接見というかとにかくおおごとである。あなたは久々に元上司に会うのにどんな服を着ていきますか? ピチピチのパイロットスーツですか?


しかもアラフォーである。勿論肉体は鍛えておりみっともない所は微塵もない。だからこそだ。そんなピチピチスーツで上司の前に行くかい? いくら途中までシンカリオンに乗ってくからって、マイクは外してるんだから着替えられないこともないやろ? 君日本人やろ?


そのあたりが速杉ホクトなのである。このなりふり構わない行動パターン。これこそが大人になってもかろうじて適合率を維持している所以ではないのか。目的に差し障りがなければ何でもいいのだ。妻の買ってくれるやつなら何でも着る。変な紫色の水玉トランクスだって穿く。素晴らしい。素晴らしすぎる。


でもきっと本当にこれなのだ。好きなことに拘るようで実はするりと手放してしまうことも本当は出来るのだ。この得体の知れなさがホクトとハヤト共通の魅力である。

てことはやはり八代所長はそこを見抜いていたのだ。慧眼である。