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「憶ひ出」 ー早稲田祭2024 11/2,3
憶ひ出
どこか他人事のように、自分の存在と全く無縁であるかのように、ただ過ぎ行く日を眺めては嘆息していた20年間の人生。彩りを与えてくれたのは、71年もの歴史と伝統を持つ”祭”でした。
かつて「本部企画」と呼ばれた「運営スタッフ企画」。
後輩や同期が命を削って1年間かけて挑んだその企画の広報を管轄するという、この身に余る仕事を担わせて頂きました。
それぞれの企画や主体が持つ「物語」が、早稲田祭2024の当日、見事に「結集」しました。大変多くの方のご来場に、心から感謝したいです。
振り返れば、決して当たり前では無かった日々だったと思います。
企画を行う人と、企画を広報する人の対話。「対」して「話」す以上、それぞれの考え方や想いがすれ違うこともありました。
無意識の中で心に呼び起こしていたのは、校歌の一節。
「集り散じて人は変れど仰ぐは同じき理想の光」
僕たちは間違いなく、あの水色とオレンジが、あの曲が、あの光景が織り成す2日間という、同じ理想を抱いていました。
この校歌を作詞した詩人の相馬御風は、後年次のように語っています。
“光榮と感激とに燃えながらも、私はどんなにあの歌の爲に苦しんだことであつたらう。あの頃のさうした憶ひ出も私を涙ぐまさずに措かない。”
憶ひ出。僕はまだあの日々を、そう呼ぶことができずにいます。きっと、もう少し時間が必要。それほどに祭は僕にとってのすべてでした。
どこまでも広がり続ける世界の隅で、毎年行われている学園祭に必死だった僕たちを、いつか「憶ひ出」と呼べるように。感傷に浸るのもそこそこにして、小さくとも確実な一歩を積み重ねながら、前に進もうと思います。
最後に、
こんな面倒で厄介な人間を支えてくれた先輩方、見捨てずに付いてきてくれた後輩たち、
そして二度とできない経験を共にし、楽しい時も辛い時も横にいてくれた同期のみんなに、心からの愛と感謝を伝えたいです。
願わくば早稲田祭と運スタに、大いなる幸のあらんことを。
早稲田祭2024運営スタッフ
清水あきひと
Photos by 早稲田祭2024運営スタッフ