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コンソールゲームのクリエイターである『僕』と、そのアシスタントで不思議な女の子の『彼女』。そして、もういない『君』。昨日と今日の違いを知る、ありふれた日常の物語。
日々のこと。心に残った言葉。気づいたこと。そんなまとめ。
はっとするほど明瞭で、心を打つ。 先人の言葉のなんと尊いことか。 どうか誰かの胸にも、この言葉が届きますように。 *** 人は阿留辺畿夜宇和(あるべきようわ)と云(いふ)七文字を持(たも)つべきなり。僧は僧のあるべき様、俗は俗のあるべき様なり、乃至(ないし)帝王は帝王のあるべき様、臣下は臣下のあるべき様なり。此あるべき様を背く故に、一切悪(わろ)きなり。 (『栂尾明恵上人遺訓』より引用) 「人は『あるべきようわ』という七文字を心に留めるべきだ。僧には僧のあるべき様(
コンソールゲームのクリエイターである『僕』と、そのアシスタントで不思議な女の子の『彼女』。そして、もういない『君』。その気になれば『僕』だって変われるんだ。子供のように得意げに『僕』は笑ってみる。 *** 「最下位は乙女座のあなた! バラ刺繍のガーゼハンカチがお守り!」 ……そんなの、おばあちゃんくらいしか持ってないんじゃないの。 テレビに真顔でつっこむクラウディ・ウェンズデー。 「自転車、お好きでしたっけ?」 「ううん。買ったばっかり」 うわぁ、ロードバ
コンソールゲームのクリエイターである『僕』と、そのアシスタントで不思議な女の子の『彼女』。そして、もういない『君』。「いっそ海外とかどうです?」なんて『彼女』の言葉が、どうにも『僕』は気になって。 *** 「器用なくせに不器用だよね。意味わかんない、」 そう言って笑う君がいない、レイニー・チューズデー。雨音が心地いい。 彼女のせい、とは言わないけれど。あれ以来、トラベル雑誌によく目が留まる。ニューヨーク。パリ。ロンドン。リゾートにアウトドア。歴史景観に自然遺産
コンソールゲームのクリエイターである『僕』と、そのアシスタントで不思議な女の子の『彼女』。そして、もういない『君』。何気ない日々の中、『君』がいないのに『彼女』のせいで『僕』は少しずつ変わっていく。 *** 「案外、何でも形から入るよね」 そう言って笑う君がいないブルー・マンデー。薄曇りの空は少し優しい。 皆ざわざわと席を立ち始める。いつの間にか昼休みになっていたらしい。ディスプレイに映し出されるのは、スパゲッティも真っ青なスクリプトの羅列。僕は大きなため息を