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ホテル暮らしを経験して気づいたこと
去年の夏から冬にかけて、半年間ホテル暮らしをしていた。
ホリエモンの本でホテル暮らしについて書かれているのを読んで、一度やってみたいと思っていたのだ。
ちょうどワーキングホリデーから帰国したところだった私は、借りている家もなく荷物もスーツケース1つだったため、絶好のタイミングだった。
泊まったのは、都市部のごく一般的な(4,000円~7,000円/泊)ビジネスホテルだ。
結論から言うと、ホテル暮らしは非常にコスパがいい。
①家事をする必要がない
生活上の煩わしいことは何もしなくてよくなる。部屋の掃除、ベッドメイキング、日用品の補充など、すべては出かけている間にやってくれる。
仕事から帰ると、毎日完璧に整った部屋が迎えてくれる。
②買い物をする必要がない
ティッシュペーパーやハンドソープなどの、日用品を買う必要がない。
また、必要最低限の物しか持たなくなるので、余計な物を買う心配もなくなる。
服は洗い替えに必要な数枚、インテリアや雑貨なんてものはいらない。
持物の上限は「スーツケースに入る量」と自動的に決まっている。
③無駄な家賃を払う必要がない
賃貸住宅に住んでいる人にとって、家賃は毎月かかる固定費だ。しかし、ホテル暮らしでは家賃すら「変動費」になる。
よく考えてみれば、例えば1週間旅行に行っていると、月の1/4の家賃を無駄にしているということだ。
ホテル暮らしでは、そもそも当日泊まる宿の家賃(宿泊代)だけで済む。自宅に空家賃を支払わない分、旅先で少し贅沢な宿にだって泊まれる。
その他にも、無料でWiFiが使えたり(プリンターまで使えるところもある)、朝食がついていたり、部屋にお茶やコーヒーがあったりと、至れり尽くせりだ。
洗濯はホテル内のコインランドリーで乾燥までできるし、宅配は自分が不在でもフロントが受け取ってくれる。延長コードやハサミなど、必要なものはだいたい貸してくれる。
また、これはメリットになるか人によって差があるが、仕事から帰るとフロントの人が「おかえりなさい」と言ってくれる (笑)。
一人暮らしが長い私にとっては、帰宅したときの「おかえりなさい」は新鮮で思いのほか嬉しかった。
もちろんホテル暮らしにはデメリットもある。
転送不可の郵便物が受け取れない、家族や友人から異常に心配される、予約を忘れると寝る場所を失う(笑) などだ。
私の場合、仕事にもするほど料理が好きなので、キッチンが欲しくて結局ホテル生活はやめてしまった。
しかし、毎日買ってきた総菜を食べていたOL時代にこのメリットに気づいていれば、ずっと会社近くのホテルから通勤していたと思う。
「ホテル暮らしなんて贅沢だ」と思うかもしれない。しかし、1泊5,000円のビジネスホテルだと 5,000円×30日=15万円/月。
これには家賃、光熱費、WiFi、日用品、リネン類の洗濯、コーヒー、清掃代等が含まれている。家具や家電の減価償却分なども考えれば、なかなか安いのではないだろうか。
また、ホテル暮らしで最も着目すべきは自分に残る「時間」だ。生活で必要なことをほぼホテルサービスに委託することで、自由な時間が圧倒的に増える。
副業を始めたり、新しいことを勉強することもできるし、ゆっくり休んで翌日に備えることもできる。
私の場合は、日常的に本を読む習慣が身についた。
ノマドワーカーに限らず、都会で働く忙しいビジネスマンには、ぜひ一度ホテル暮らしを試してみてほしい。
煩わしいことから解放され、一日の時間の長さに驚くはずだ。ついでに断捨離もできる。ずっとではなくても、やってみる価値は大いにあるだろう。
非現実的に思えることでも、やってしまえば一瞬で現実になる。
今日もあなたがハッピーでありますように。