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初めての「Kahoot!」楽しく復習!クイズで学びを深めよう!:先生方のためのガイド

一人1台の端末が導入されて、4年目になっています。授業で十分使えているでしょうか。
私が2年ほど前から授業で使っていた「Kahoot!」を使った楽しい復習方法をご紹介します。


「Kahoot!」とは

Kahoot!は、ノルウェーで開発された教育用クイズゲームプラットフォームです。カラフルな画面とBGMで、まるでクイズ番組のような雰囲気を演出できます。児童が楽しみながら復習できるツールとして注目されています。(サブスクリプションで料金を支払うと、より多彩な出題ができます。)

「Kahoot!」への登録は簡単!

「Kahoot!」を使用するには登録が必要です。「Kahoot!」のサイトは以下の通りです。

個人用のメールアドレスはもちろん、市町村から端末用に割り当てられたメールアドレスでも登録可能です。
※異動先でも自分が作成したクイズを使いたい場合は、個人用のアドレスを使うのがオススメです。勤務先の市町村が変わると割り当てられたアカウントが削除され、「Kahoot!」にログインできなくなります。
また、学校のアカウントを使う場合は、管理職の許可を得てから進めましょう。


Google検索画面
トップ画面

手順は簡単です。「Kahoot!」と検索して、サイトにアクセスします。
「Sign up FREE」をクリックし、「アカウントの種類の選択」では、「教師」を選択します。
勤務先は「学校」にしましょう。

アカウントの選択
勤務先の選択
アカウントの作成

ログインすると次のページが表示されますが、無料で続ける場合は無視しましょう。

料金プラン
ログイン

改めてログインします。
問題を作る場合は、右上の「作成」をクリックしましょう。
以下、画像で説明します。

問題の作成
Kahootを選択
空白のキャンバスの選択
作成画面
星印は有料
設定
画像の利用

作成したクイズは「ライブラリー」に保存され、授業や家庭学習で活用できます。クイズは1問でも大丈夫です。
続けて問題を入力する場合は、「問題を追加」をクリックします。
慣れないうちは欲張らず、5問くらいからスタートしましょう。

問題を追加

授業で使う

問題が出来上がったらライブラリを開いてみましょう。
自分の作った問題が並んでいます。
授業で使う場合は「ライブで主催する」をクリックします。

ライブラリ画面

クラシックモードで始めましょう。チームモードは、チーム対抗戦で、チームを組むのに時間が掛かります。お楽しみ会向きです。
最初はクラシックモードになっているので、そのまま開始をクリックします。

クラシックモードの選択

教師側には、ゲームのPINが表示されます。
教師の画面は、大型モニタに投影しておきましょう。
また、教師は「https://kahoot.it/」のリンクをクラスルームに共有し、そこから児童に入らせます。

児童には、PINの入力画面が出るので、ゲームPIN、ニックネームを入力させます。これで、準備完了です。児童へ指導することは、下の画像を参考にしてください。
教師は右上の「開始」を押してスタートです。

左側が教師側  右側が児童側

下の画像のように、問題、選択肢、制限時間が表示されます。
全児童が回答するか、制限時間が過ぎると終了となり、教師画面には、正答率が、児童画面には、正答か誤答かが表示されます。その後、クラス内のランキング画面になります。

クイズの流れ

同じ正解でも、出題語すぐに回答すると得点が高くなります。
正答率が同じでも、回答速度によって、順位が違ってきます。
しっかり問題を読んで答えることをルールとして徹底しましょう。
しかし、順位を上げることが目的化し、問題をよく読まない子が続出するのも事実です。
制限時間が30秒としたら、「25秒までは答えてはいけない」というルールを入れるとよいと思います。
先生が、「まだ答えちゃ駄目だよ。まだだよ・・・・・、はい、今から」という合図を入れると効果的です。

家庭学習や自習でも大活躍!

カフートは授業だけでなく、家庭学習や自習にも使えます。先生が事前に作成したクイズに、児童がアクセスして、自分のペースで取り組むことができます。
復習をもっと楽しく、効率的にするためのツールとして、非常に有用です。
家庭学習や自習で使い場合は「ライブラリ」から「割り当てる」を選びます。

「割り当てる」をクリック

設定画面が出るので、下の画像の説明のように設定してください。

「作成」をクリック

「作成」をクリックすると下の画面になります。
ゲームを開始するには「QRコード」「ゲームPIN」「URLのリンク」の3つの方法がありますが、「URLのリンク」をクラスルームに貼り付ける方法が、児童にとってのハードルが低いです。(特に低中学年。)

URLをクラスルームへ

児童は、リンクをクリックすると下の画面になります。名前を入力して「OK、次へ」をクリックするとタイトルが表示された後、すぐにクイズが始まります。

クラスルーム上のリンク クリック後の画面
「OK、次へ」をクリック後、クイズ開始

児童が終了すると、「レポート」の詳細レポートから、何人が参加したか、正答率の低い問題は何か、ヘルプが必要な児童(正答率が低い児童)は誰か、始めたが終わっていない児童は誰か、ということを一覧で知ることができます。

レポート画面

児童が問題を作成することも可能

このようなシステムを教師だけが使うのはもったいないです。
ぜひ、児童にも問題を作らせてみましょう。

児童が問題を作るよさ

・問題を作成する過程で、学習内容をより深く理解し、定着させることができます。
・答えと問題を言語化するには語彙力や観察力が必要となり、これらの能力が自然と育成されます。
・問題作成を通じて、学習内容を整理・体系化する力が身につきます。
・問題を考える過程で、創造的な思考力が養われます。
・問題の難易度や表現方法を工夫することで、多角的な思考力が育ちます。
・他者の視点に立って問題を考えることで、論理的思考力が向上します。

例えば、こんな場面で

お楽しみ会で、クイズ王決定戦をする
教師では、どうしても子どもの話題について行けない場合があります。児童全員で作成すれば、子ども目線でのクイズとなります。

クイズづくりを目的とした調べ学習をする
私は、各都道府県の特徴を調べさせる際に「都道府県クイズをつくる」という目的をもたせ、実際にクイズをつくり、それを使って毎時間都道府県Kahoot!をししました。

子どもの定着度を深める
単元のまとめでクイズづくりをします。個人の復習にもなりますし、自動が作成した問題でKahoot!を行うことで、理解度が深まり、テスト対策にもなります。

どうやってつくらせればよいか:課題

児童一人一人にアカウントを作成させ、一人一人Kahoot!上で問題をつくらせると、後処理が大変です。
児童がつくった問題は、ある程度集約した後、教師や児童グループで編集した方が質が高くなります。

どうやってつくらせればよいか:解決策

Kahoot!にはつくった問題を一括してアップロードできる仕組みがあります。そのためにExcelのテンプレートファイルを使います。
「問題を追加」ボタンをクリックすると、右下に「スプレッドシートをインポート」というボタンがあります。

問題を追加
スプレッドシートをインポート

次の画面が出ますので、「テンプレートをダウンロード」をクリックし、「KahootQuizTemplate.xlsx」というファイルを保存します。(ファイル名は変更可能。)これが、アップロード用のテンプレートファイルです。

テンプレートをダウンロード

テンプレートファイルの説明

次のようなExcelファイルが、ダウンロードされます。
英語で書いてあるので、それぞれ説明します。

テンプレートファイル

① 入力の説明
質問、少なくとも 2 つの回答の選択肢、制限時間を追加し、正しい回答 (少なくとも 1 つ) を選択します。楽しいクイズの作成をお楽しみください。
覚えておいてください: 質問は 120 文字まで、回答は最大 75 文字までです。この制限を超えると、Excel または Google ドキュメントでテキストが赤くなります。
複数の回答が正しい場合は、カンマで区切ってください。(注:⑤の列です。)
以下の質問の例を参照してください (例文は削除して使ってください。)
また、Excel を使用していない場合は、Kahoot にアップロードする前に .xlsx 形式にエクスポートする必要があることに注意してください。
② 問題文の入力列
最大120 文字までです。
③ 解答の入力列
4列あります。Answer 1とAnswer 2の列は必ず入力します。最大 75 文字までです。
④ 制限時間の入力列
5, 10, 20, 30, 60, 90, 120, or 240 秒から選択します。
⑤ 正答番号の入力列
複数の回答が正しい場合は、カンマで区切ってください。
※ 無料版では、複数回答ができませんので、1つだけになります。カンマで区切る回答は存在しません。

Googleフォームを使ってクイズを集約

「テンプレートがあっても、それに教師が入力していたんでは、時間が掛かりすぎる。いい方法はないの?」
おっしゃるとおりです。
あります!
Googleフォームを使うのです。
2問、3問とつくる児童には、送信後、同じリンクから改めてつくるように伝えます。

Googleフォームの作成例

児童が提出したら、回答のスプレッドシートの「問題文」の列から「正解の番号」の列までを範囲指定して、Excelのテンプレートに「値」で貼り付けましょう。

スプレッドシートからExcelのテンプレートへ貼り付け

テンプレートファイルをアップロード

先ほどの画面から「ファイルを選択する」をクリックします。
アップロードするファイルを選び、「アップロード」ボタンをクリックします。

ファイルのアップロード

アップロードがうまくいくと下の画面が出ます。
「問題を追加する」ボタンをクリックします。

インポート成功

左側の一覧に、問題が追加されています。

問題の一括追加

私が実践したときは、1時間で、80問程度作成されました。
それを8回分に分け、毎時間、最初の5分で実施していきました。
児童は、自分の問題が出されただけでも、大満足でした。
Excelの問題文のセルに作成者の名前を追加してアップロードしても盛り上がるでしょう。
※名前を追加する式
テンプレートのI列に名前を貼り付け、J9に
=B9&"("&I9&")"
と入力し、問題の入っている一番下の行までコピーします。
その後J列をコピーし、B列に「値」で貼り付けます。I列とJ列の文字や数式は削除します。

クイズ作成時の注意点

最後に、作成したクイズを公開する際の注意事項です。
問題を作成すると「ライブラリ」に保存されます。
その際、公開範囲を「一般」にすると、誰でも問題にアクセスできてしまいます。著作権的に問題がありそうな画像を使っている場合は、「非公開」として、自分の授業だけで使いましょう。

公開範囲

まずは明日から始めてみましょう!

Day1:クイズを体験

まずは既存のクイズを使って、児童と一緒に楽しんでみましょう。
「発見」をクリックするとクイズの検索ができます。多くの先生方がつくったクイズを使うことができます。

問題の検索

「九九」や「漢字」など、基本的な問題が多数用意されています。5分程度の短い時間から始めるのがコツです。

Day2-3:簡単なクイズを作成

3問程度の簡単なクイズを作ってみましょう。前日の復習や、本時の導入として使うと効果的です。児童の目が輝き、「先生、また Kahoot! やりたい!」という声が聞こえてくるはずです。

Week2から:本格活用

慣れてきたら、以下のような活用にチャレンジしてみましょう:

  • 単元末テスト前の復習

  • 朝学習、宿題での活用

  • 学級レクリエーション

明日からの授業が楽しみになる、それが Kahoot! の魅力です。
さあ、あなたも新しい授業づくりを始めてみませんか?

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