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やさしく、つよく、おもしろく。

糸井重里氏が社長を務める「株式会社ほぼ日」のサイトを見ると、企業情報のところに行動指針が書いてある。その言葉が【やさしく、つよく、おもしろく。】だ。
友達に教えてもらって以来、この言葉を思い出す機会が度々ある。常に意識しているわけではないが、ふとしたときに「あ、これってなんか、やさしく、つよく、おもしろく。だ!」とハッとする。

昨夜もこの言葉を思い出していた。
鹿児島県下一周駅伝 肝属チームの監督とコーチと3人で久しぶりにお酒を飲んでいた。
昨日無事に終わった子どもたちの駅伝大会のことから始まり、みんなが平等に負担なく走れる場づくり、”陸上クラブ”としての在り方など、日頃感じていたり悩んでいたりする自分たちの考えを思い思いに話した。
ひと回り以上 上の大先輩たちだけど、毎週の練習会でもこういう飲み会の場でも気兼ねなく話せる雰囲気を作ってくれるので、私はついつい甘えてしまう。何でも遠慮なく話してしまう。思ったことを思ったまま話せる人ってどれくらいいるだろう。

およそ72年続く伝統あるチームを引き継いで、今も試行錯誤しながらずっとチームを守り続けている。監督やコーチがこの人たちじゃなければとっくに走ることをやめていた人もいるのではないかと感じるほど、走ることを楽しいと思わせてくれる2人だ。そして、”このチームだから走りたい”と感じている選手も一人や二人などではないはずだ。
この2人はきっと、自分たちが選手だった頃の監督がしてくれたことをずっと覚えていて、あの頃やってもらったことを今の選手たちにやってあげたいと思っている(気がする)。
『絶対にあそこまではできないだろうけどさ、やりたいよね、俺たちも。』
話を聞いていると、当時を一緒に過ごしていないにも関わらず、その頃の映像がはっきり見えるようだった。

「思い出すんじゃなくて忘れたことがない」そんな言葉が頭に浮かんだ。きっと大切な思い出は、忘れたことがないから”思い出す”って言葉はふさわしくない。

行動指針

会社も人(=法人)であり、
ほぼ日が法人としてどうありたいかを表したことばです。

やさしく、つよく、おもしろく。

やさしく
私たちの会社が社会に受け入れられるための
前提となるものです。
相互に助け合うということ、
自分や他人を「生きる」「生かす」ということです。

つよく
企画やアイデアやコンテンツを、
会社として、組織として「実現」「実行」できること、
現実に成り立たせることです。

おもしろく
新しい価値を生み出し、
コンテンツとして成り立たせるということです。
「ほぼ日刊イトイ新聞」や「TOBICHI」のように
「場」を生み出し、ひとが「場」に集まる理由です。
これが、ほぼ日の強みです。

ほぼ日は、この言葉の順番もたいせつにしています。
まず「やさしく」が、おおもとの前提にあり、
「やさしく」を実現する力が「つよく」です。
その上に、新しい価値となる「おもしろく」を
どれだけ生み出せるかが、ほぼ日の特長です。

株式会社 ほぼ日 HP 「企業情報/理念」より

3人でお酒を飲みながら あーだこーだ、あーでもないこーでもない と、いつも通りのくだらない冗談を挟みながら 走ることやチームへの愛をたくさん話した。まだうまく言葉では伝えられない(私自身が自分なりの答えを出せていない)ぼやけたものも心にある。でもきっとこの人たちとなら【やさしく、つよく、おもしろく。】を体現できる。これからも体現し続けられる。
そう思えた大切な時間だった。

威張ったりしない、圧なんか全然感じない。やわらかくてやさしいけど内側にある確かな強さ。
富と名声ばかり考えているクソみたいな大人や、権力を振りかざして偉そうにしてる馬鹿野郎ばかりだと毒吐く日もあるけれど、いちばん近くにいる存在がこういう大人で良かったなと心から思う。
そういう私はどっち側の大人なのか。自分が思っている(目指している)自分と人から見た自分が別人だったらどうしよう。そんなことってあるのかな?あるかもね。
もしも、もしも私がクソみたいな馬鹿野郎になったら(なってたら)誰か私をぶん殴ってね。拳で!

毎週とってもにぎやかな肝属チームのロッカールーム。
集まれる場所があるって幸せなことだね。

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