10年間
昨日、朝8時に集合して友達夫婦とロイヤルホストでモーニングを食べた。
本当は友人宅でタコスパーティーをする予定だったが、ロイホのモーニングには1週間前からの予定を簡単に覆すほどの魅力がある。致し方ない。
モーニングを食べながらそれぞれが思い思いに話す。20代の頃は終始会社の愚痴、上司の愚痴が多かったような気がする。「あいつは仕事をしない」「あいつはまた企画をひっくり返した」「あいつは要領が悪すぎる」などだ。だが私たちはもう30代後半、40代の入口がそろそろ目視できるようになってきている。(友人の一人は一足先に今年めでたく40歳になった)だからそんな不毛な話はほとんどしなくなった。
モーニングでの3時間のトークは(長居しすぎ!)これから先の10年どう生きる?がテーマだった。
先日、新卒で入社した会社の社長(当時)が突然亡くなった。海外旅行中の熱中症がきっかけだった。人間はそんなに簡単に死なない!と思ったり、人間はこんなにあっけなく死んでしまうのか…と思い知らされたりする。どうしたって人の死は悲しい。さみしい。
お通夜に行くまでの移動中、社長のことを考えていた。その会社では7年半働いて、そして今年で辞めてからちょうど10年が経っていた。
そう、10年。社長の死がきっかけで、私はあの会社を辞めてから10年経ったんだと気づいた。今考えると7年半なんてまだまだひよっこだったなとも思うけど、あの頃は「ここで学ぶことはもう何もない」などと偉そうなことを思って転職に踏み切った。
それからの人生の流れをざっくり説明すると、退職→地元(実家)に戻る→失業保険を貰うためにニート生活を送るもニート生活が身体に合わなすぎて鬱になりかける→慌てて仕事を始める→前職と比べて給料が下がりすぎたのでバイトも始める→仕事(本業)で簡単に言うと出世する→わかりにくい個人事業主になったのでバイトを辞めて本業1本で頑張る→余裕が出てきたので副業を始める(カフェ・スポーツ関係・小学校関係・男女共同参画関係など)→職場兼自宅を新築して移転・引っ越し→現在に至る。
あっという間なんかでは全然なかった。当然のことながら転職してからキツすぎ!ってことも何度もあったし 個人事業主として自分で仕事を管理するようになってからは 数字と睨めっこしたり接客の難しさを感じることもたくさんあった。自然と考えることも増えた。
でも、ふとこうして振り返ってみると10年でこんなにたくさんのことができるんだ、という驚きもある。
退職したあの日、まさか10年後の自分が家を建ててるなんて想像もしていなかった。
これまで計画的に人生を過ごしたことなんて一度もない。子どもの頃から将来の夢なんてものはなかったし、大人に聞かれたら周りの子に合わせて花屋さんとかケーキ屋さんとか言っていた。ただ言っているだけだった。
いつも時の流れに身を任せながら節目節目で選択を繰り返してきた。そこに「計画通り」なんてことは何もなかった。
ただ、それでもこんなにいろんなことができていたんだという発見、気づき。
”これから先の10年は、どう生きるか考えてみるのもおもしろいかも”
自然とそんな考えが浮かんだ。
20代〜30代は時の流れに身を任せていればいろんな変化や刺激が自然と舞い込んでくる歳だったのかもしれない。でもこれからの10年は40代。歳を重ねると1年1年があっという間だとよく言われる。そう感じるのは毎日が同じことの繰り返しで新しい刺激がなくなっていくからだと。それならこれから先の10年は小さなことから大きなことまで目標的なるものを立てて動いていくってことをやってみたい。実験的に。
流れに身を任せた10年間と、ある程度目指すところを決めて泳いでいく10年間。ちょっと10年後が楽しみじゃない?って話。
そんな話を友人夫婦とした。3時間。
気づいたらお昼になっていたのでロイホを出ておにぎり屋さんに行っておにぎりと唐揚げを買った。その近くにある行列のできるパン屋さんでパンをたくさん買った。ひとり暮らしの量ではない量のパン。同級生がやっているパン屋さんだった。今日もすごい人気だった。みんな”自分の場所”でキラキラしてるんだな〜と思った。なんかすごく良い日だった。
タコスパーティーのつもりで海を渡ったのに、ロイホのモーニングとおにぎりと唐揚げ、パンを食べることになった。人生は計画しても思い通りになんていかない。それでもこんなに楽しいのだから計画なんていらないのかもしれない。でも一旦計画するのは大事だ。だって今日もタコスパーティーという計画がなければそもそも海を渡っていないから。一歩目を踏み出すための計画。一歩踏み出せばあとはその時その時で軌道修正しながら楽しい方に泳いでいくだけ。なんかうまいこと生きていけそうじゃない?(謎)
などと思いながら帰りの船でカレーうどん食べた。うめえ。
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