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Huret Successの変遷

はじめに

Huret Successにもいくつか変遷があるのでまとめておく。
Sachsではない、Huret刻印のSuccessにはSuper Successを含めて5種類が確認出来る。それぞれの登場年を以下にまとめる。

1975年 : 初期型
1978年 : 2次型(シャフト#2156TL)
1979年 : 3次型(アームリブ付き、アダプタ付き)
1980年 : Super Success初期型
1981年 : Super Success2次型(刻印変更)
1983年 : 4次型(Sachs Huret), Super Success3次型(Sachs Huret)

1975年(カタログには未記載)

ドキュメントはないが、2175の刻印のある初期型がある。
このSerialの下二桁が製造年、上二桁がweekを表している。 wk21なので、5月。

Serial 2175

1976年カタログより

1976年 : 初期型
- #2460 : Huretエンド用 (アダプタ#2423L)
- #2470 : カンパエンド用 (アダプタ#2420)
Huretエンド、カンパエンドはエンドアダプタの切り替えで対応する。

初期型の特徴としては、上下ボディがSuccessの特徴とも言えるチタン製であるが、色合いはチタン色である。また、ケーブルアームには後期につく補強がない。
また、Huretのプレートは金文字。

ちなみに、このカタログのエンドアダプ#2420の説明図、間違ってないか?

1976カタログより
初期型
エンドアダプタがカンパ用#2420装着なのでモデルは#2470ということになる、初期型。
Serial 0776

1977年カタログより

1976年からの変更はない模様。
- #2460 : Huretエンド用
- #2470 : カンパエンド用

1977リーフレットより
初期型フロントディレイラーは1977まで

1978年カタログより

#2460 という表記に統一された様子。
マイナー変更だが、これを2次型とする。
ジョッキープーリーシャフトが#2156TLに変更になった。初期型は#2156L。
ちなみに、フロントディレイラーがSPPタイプに変わった。

分解図、カンパエンド用アダプタの型番#2424になっている。

1979年カタログより

3次型の登場。
ケーブル留めアームにリブがついた3次型の登場。
従来のアダプタ#2423Lにさらに#2333(カンパエンド用)、もしくは#2364(ユーレーエンド用)を重ねて、角度調整出来るように工夫されている。
手元の個体は上下ボディ部分が青っぽい発色になっており、Huretは銀文字。
手元の2次型の個体はシール部分がドーム型に盛り上がっている。

#2460 : ボディは2次型だが、アダプタでユーレー台座、カンパ台座切り替え

アダプタが2種類
3次型
上 3次型、下 初期型


Serial 3679

1980年カタログより

3次型に加えて、SUPER successの登場。
#2470 : 3次型 #2460の表記から#2470が前面に出てきた。
#2470S : スーパーサクセス初期型
スーパーサクセス初期型のケージは穴あきだけでなく、アルマイト加工されておりプロ向けのアピールがされている。
手元のスーパーサクセス初期型だが、シール部分がドーム型に盛り上がっているものとそうでないものの2種類がある。

1980カタログにスーパーサクセス登場
Super Success初期型
Super Success初期型
Serial 4080

1981年カタログより

なんと、1年でモデルチェンジのSuperSuccess。前面パンタアームの形状が異なり、スーパーサクセス2次型ではシールを貼る枠がなくなり、Huretの文字は印刷になった。

#2470 : 3次型
#2470S : スーパーサクセス2次型 

スーパーサクセス2次型の登場
Super Success2次型
Super Success2次型
Serial 5381

1983年カタログより

すでにSachsに買収されており、SACHS-HURETのダブルネームになっている。

#2470 : 4次型
#2470S : スーパーサクセス3次型

蛇足

・上下のチタン部分が青っぽい個体とチタン色の個体があるが、スーパーサクセスはチタン色のものしかみた事ない。
・1979年はJubileeにも大きな変化があったが、Successにもアダプタ導入された。アダプタにアダプタ重ねるのが。。。
・形状的には同じChallengerだが、1975年のカタログにはすでに掲載されているので、Successより先に出ている。しかし単なるChallengerのチタン版ではなく、パンタ裏の肉抜きやケージ形状、バネなど異なる部品も多く、意欲作であることが伺える。
・Successにはロングケージの設定はないが、Challengerにはある。

以上

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