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ベンゾルとキメーテル

森に迷い込んだヘンゼルとグレーテルが甘い香りに誘われると、そこにはエチゾラムやゾルピデムで出来た世にも珍しい「お薬の家」がありました。
「グレーテル、美味しそうなお薬だ!」ヘンゼルは嬉しそうに叫びました。
「いっぱい食べましょ!」
ヘンゼルとグレーテルはベンゾジアゼピン系の睡眠薬をむしゃむしゃと頬張りました。
「べぼっべぼっべぼっ 美味い」
「俺は味のある棒だ!お前を殺す」
「イク〜」
ふたりはせん妄に陥りました。
すると、そこに、この家の主が帰ってきました。
なんと、「お薬の家」は迷い込んだ子供を薬漬けにして金を巻き上げる精神科医の家だったのです。
「大変ですね〜お薬出しておきますね」
精神科医は恐ろしい顔をして二人を追いかけて来ました。
「ヘンゼル〜逃げなよ〜」
ふたりは走りだしました。
ここに来るまでに置いていた白い粉は全て薬物中毒者に貪られてしまっています。このままでは道がわかりません。
「クソ〜精神科医を殺す!」
ヘンゼルは精神科医にナイフを突き立て、殺害しました。
「オクスリ…ダシテ…オキ」
精神科医は絶命しました。
「やった〜!」
ふたりは大喜びでキメセクをしました。
次の朝、ふたりは何があったのか覚えていませんでした。
めでたしめでたし。

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