21世紀の森公園 忍び寄る開発の影 <名護市議会2023年9月定例会>
「30年先の21世紀の市民に緑を贈ろう」との思いを込め1970年代に作られた、21世紀の森公園。豊かな緑とビーチが美しい市民の憩いの場です。 いま、この場所に大きな変化が訪れようとしています。
9月議会で条例改正案が可決
渡具知武豊市長は、21世紀の森公園へ「Park-PFI」制度を導入するための条例改正案を名護市議会9月定例会へ提出、与党市議の賛成多数で可決されました。
「Park-PFI」とは?
「Park-PFI」とは、都市公園内での営業活動と園内の整備管理を行う民間事業者を公募する制度です。2017年度から開始され、2022年度末時点で全国131箇所で実施されています。
議会の議決はもういらない?
名護市においては今回の条例改正を経て、公募で選ばれた民間事業者が21世紀の森公園周辺エリアでカフェ・飲食店の設置を行えるようになります。 しかしながら、この条例改正が様々な波紋を呼んでいます。なぜなら、名護市においては条例改正後はPark-PFI公募指針の決定や管理者の選定、事業計画等の面において議会の議決が不要となるからです 。
豊かな自然と公園機能の行方
今後、議会による監視やチェックがなくなると、民間企業による利益追求に歯止めが効かなくなる可能性があります。その結果として、これまで市民が大切にしてきた豊かな自然が乱開発によって損なわれる可能性や、災害時の一時避難場所としての機能が果たせなくなる可能性が懸念されています。
(あけみお新報編集委員)
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