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プロジェクトファシリテーションの探究#0
プロジェクトファシリテーションのおぼえがき
あなたが旅に出る前に計画を立てるところを想像してみてほしい
どういうところから考え始めるだろうか
ふと駅で温泉街のポスターをみて、旅に出たくなることもあるだろうし、一年に一度自分の人生について考えるために決まって訪れる場所があるかもしれない
気の合う友人とファミリーレストランでたわいのない話をしている時に、たまたま次の週末の予定があいていることを互いに気づき、行ってみたかった店の話で盛り上がるところから始まる旅もある
はたまた突然の訃報が届き、急いで仕事の段取りを整え、10年ぶりの故郷に戻る事もあるかもしれない…
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そしてこのいくつかの旅の終わりはどんなものだろうか、
思ったよりも訪れた先の観光地が寂れていて期待外れだったかもしれないし、旅先で友人と些細な事で喧嘩をする事もあるかもしれない
久しぶりに訪れた故郷の代わりぶりに驚き、古い友人と出会う事になるかもしれない
そうして、また日常に戻る。言葉にできる学びがあろうがなかろうが、その経験は日常を見る目や態度を少しだけ変えてくれるだろう
旅には始まりと終わりがあり、そういう限りのある時間にこそ物語が生まれると思う。そして物語から人は学んで、自分らしく育つことができる
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少しポエムを書いてしまったが、つまりものごとには限りがあり、だからこそ切実な学びが生まれるとそんな事が書きたかった。
なんとなくわかってもらえることを願う
プロジェクトというものは、複雑で難解で終わりの見えないこの世界を、自分たちが向き合えるものとして捉え一歩一歩すすむための技術であると思う
そして、ファシリテーションは、自分が他者や環境と対話し、矛盾に向き合うための知恵だ
プロジェクトファシリテーションというものを探究することで、この不確実で難解な世界を歩き続ける旅を、自分らしい旅路にするための方法としてまとめてみたいと思った
プロジェクトファシリテーションの出発点(なぜはじめたのか)
私はそろそろ人生の半分ほどをデザイナーとしてすごすことになる。キャリアの初めの仕事では、明確なアウトプットが定義されたものを、質高く期限通りに作り終える事が仕事の最大の目的だった
今は組織開発やコンセプトづくりのような仕事に関わる事も増えた
そういう抽象度の高い仕事は、明確なつくるものや、完了状態がなかなか定めづらく、途中でそもそもの課題や目標が変わる事もよくある
また、プロダクトやWebサイトのようなものづくりの仕事においても、世の中の変化に合わせて柔軟に目標を変えて、複数の人間で対応するスタイルが主流になりつつある
変化に対応しながら、よりよいものづくりを行なっていくにはどうしたら良いか?という事を実践の中でもがき続ける中で、やっと一つのコンセプトがみえてきたきがしている
サービスデザイン(共同でのデザイン)・プロジェクトマネジメント・ファシリテーション、これらの、自分が現場で不確実な状況に対応するために活用してきた領域の知見を「プロジェクトファシリテーションの探究」の視点で実践的な知見としてまとめられないかと考えている
「タフな状況で他者と学びながら自分らしくはたらくための方法」としてのひとつの仮説だと思っている
私には学術的なバックグラウンドがあるわけではないし、実践家としても第一線で活躍している名の知れた人間でもない
とはいえ一つのみちばたの知見としてまとめておくことにも意味があると思うし、私個人の学びとしてもやらないわけにはいかないと思っている
いくつかの記事としてまとめていく予定なので、これを読んで一緒に探究してくれそうな人と仮説を磨き上げていければ嬉しい
プロジェクトファシリテーションの地図(どこをあるくのか)
前の章でも少し触れたが、
サービスデザイン(共同でのデザイン)
プロジェクトマネジメント
ファシリテーション
を先ずはフィールドとして考えてみたいと思っている。書く中で他の観点も出てくると思う
また補助線として以下の領域も参照したい
アジャイル
PBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)
哲学対話
全ての分野に敬意を払いながら、私が現場で使える実践知としてまとめる事を考えている。これらの分野を統合したいわけではないということは初めに書いておく。それはあまりにも恐れ多い
これらのリストは、私の実践の技術的な背景になっている事もあるが、現実に起こるパラドックスに対して、現場で止揚し続けるためにこれらの領域知見が生きてくると予想しているからでもある。パラドックスを書きだしてみると以下のようなものだろう
私たちはいかに、
早い速度⇄高い品質
緊張と集中⇄安心と信頼
論理的⇄創造的
コトに向かう⇄人に向き合う
抽象的⇄具体的
わかる⇄わからない
問題の解決⇆問題の発見
を両立または行き来し続ける事ができるか?(または、状況により適切なバランスを見出し続けられるか)
すでに統合した方法論が私の中にあるわけではないので、断片的な実践知を貯めていき、どこかでまとめ上げるような方法を取ろうと思っている
この文章を読んで何か引っかかるものがあった人はぜひXなどで反応をもらい、旅の仲間になってもらえたら嬉しい