【2020年よかった本】1.雲を紡ぐ
こんばんはアケガワです。すっかり寒くなりましたね!皆さんの住む地域では雪などの被害は大丈夫でしょうか。
今回は2020年に読んだ本の中でよかったなあと思うものを3冊紹介します。3つまとめてですと長くなってしまうので、1冊ずつ紹介できればと思います。
雲を紡ぐ
まず一冊目は小説です。直木賞候補。
あらすじ
高校を不登校になった娘。家庭内がバラバラになっているのを感じているがどうしようもできない父。
ある時娘が家出してしまった。家出先は何年も疎遠になっている岩手の祖父のもとだった。祖父は何も問いただすことなく孫娘を迎え入れ、生業としている糸から洋服をつくるホームスパンを教えることになった。両親は娘になんども帰ってくるよう岩手に来るが…
離れかけた家族をおじいちゃんが糸のように繋ぎ止めてくれる暖かい話
いつか私もこんな問題にぶち当たるかもしれない
突然ですが質問です。こんな時どうしますか?
✔︎我が子が将来不登校になってしまった
✔︎自分が長年勤めてる会社でリストラがはじまった
✔︎妻も精神的に疲れていて、仕事に支障をきたしている
✔︎妻(夫)が実母(自分からみたら義母)に頼りっきりで、義母が自分の家庭に口出ししてくる
✔︎夫婦不仲になっている
想像だけでしんどくなってしまいますよね。この小説では2人いる主人公のうちの1人である40代男性に上記の問題が同時に降りかかってきます。
なんだか…この年齢になるとそんなことが起こってもおかしくないんだなと予習させられた気分です。
本当にわかってくれる大人とは?
もう一人の主人公は、その娘。クラスメイトにからかわれたことが心の傷となり、高校に行けなくなってしまう。でも、自分をわかってくれる大人はいない。
少女の視点でみた「わかってくれない大人」「わかってくれる大人」の描写も勉強になりました。
親のありがたみ
この問題を解決してくれるのは、少女の祖父。少女が赤ちゃんの頃を最後にずっと疎遠になっていた祖父がバラバラになった少女の心や家族をつないでくれるのです。
赤ちゃんだった孫が大きくなって突然会いに来た。そんな時でも何も問いただすことなく家に居させてくれた。
孫を子供扱いせずに一人の人間として尊重する言動は素晴らしいものだなと思います。
ありがたいおじいちゃん語録
「学校に行かないと大変なことになるよ」
「大人だってみんな頑張ってるんだからあなたも頑張ろう?」
「なんでいつも黙ってばかりいるの、なんとか言いなさい」
そんなことを言われる孫娘に対して、おじいちゃんの返す言葉がとても愛に溢れていて感動しました…ここまで孫娘を一人の人間として尊重してくれるんだなと。
このおじいちゃん語録がありがたすぎて全部メモしてるぐらいです。
こんな人にオススメ
家庭を持っている人 。田舎がある人。親がいる人
大体の人が当てはまるかもしれませんね。
最後に
家族の絆、仕事での悩み、子供の悩みなどに対しておじいちゃんがすごく心温まる考えを披露してくれてるのでぜひ読んでほしいなと思います。