あるセミナーに参加したのですが、主催者から送られてきたメールの宛先に、私も含めた参加者全員の名前とメールアドレスも記載されていました。これは違法ではないのですか?
メールの受信者全員を宛先(メールヘッダの「To」)に記載して送信されたメールですね。
個人的に最近こういったメールを目にすることはほとんどないのですが、承諾なく自分の名前とメールアドレスが他人に共有されているのは気持ち悪いですし、不安にもなります。
個人情報保護法の問題
メールについては多くの場合、アドレス帳などの形で50音順などで整理して、名前やメールアドレスを管理しているでしょう。
仮に今回のセミナー主催者もそうであれば、本人の同意がないのに受信者全員をToに記載してメールを送信することは「個人データの漏えい」や「同意なき第三者提供」として、個人情報保護法に違反することになります。
ちなみに、非営利であっても、個人情報保護法の適用対象である「個人情報取扱事業者」にあたります。
ですので、セミナーが無料であっても結論は変わりません。
不法行為の問題
個人情報取扱事業者の過失により個人データの漏えいなどが発生した場合には、不法行為が成立すると考えられています。
そのため、慰謝料を含めた損害賠償請求を行うことができます。
慰謝料の相場は数千円~数万円とされています。