和了得点の基本関係式
1. 基本関係式
本記事では、先の記事で示した和了得点の基本関係式を根本的に修正し、より望ましい形式に整えたい。
そのために、改めて以下の概念を導入する。
理論上、和了に対しては和了者を含む全員が支出するものと考える。
このとき、摸和における和了者の収支の合計は次のように表現される。
$${(散家\space1\space人当たりの支出)\times(散家人数)\\+(荘家\space1\space人当たりの支出)\times(荘家人数)\\-(和了者\space1\space人当たりの支出)\\\times(和了者人数)+(公共収入)\\\space\\=\big(K\psi+T(1-\psi)\big)\times(m-\omega)\\+\big(T\psi+E(1-\psi)\big)\times\omega\\-\big(K\psi+E(1-\psi)\big)\times1+H\\\space\\=\big(K\psi+T(1-\psi)\big)\times(m-\omega)\\+\big(T\psi+E(1-\psi)\big)\times\omega\\-\big(K\psi+E(1-\psi)\big)+H}$$
また、和了者を第$${m}$$家とすれば、攏和における和了者の収支の合計は次のように表現される。
$${\displaystyle\sum_{i=1}^{m}\big((第\space{i}\space家\space1\space人当たりの支出)\\\times(第\space{i}\space家人数)\big)\\-(和了者\space1\space人当たりの支出)\\\times(和了者人数)+(公共収入)\\\space\\=\displaystyle\sum_{i=1}^{m}(F_i\times1)-F_m\times1+H}$$
このとき、和了者自身による支出を打ち消せば、次のように表現される。
$${\displaystyle\sum_{i=1}^{m-1}F_i+H}$$
よって、和了得点の基本関係式は次のように表現される。
基本関係式
$${\big(K\psi+T(1-\psi)\big)\times(m-\omega)\\+\big(T\psi+E(1-\psi)\big)\times\omega\\-\big(K\psi+E(1-\psi)\big)+H\\\sim\displaystyle\sum_{i=1}^{m-1}F_i+H}$$
2. 一律基本関係式
更に、基本関係式の特殊な場合についても考えたい。
基本関係式の特に$${K=T=E}$$であるものを一律基本関係式と称する。
ここで、一律支出係数$${L}$$[点毎人]を次のように定義する。
このとき、基本関係式に基づいて、一律基本関係式は差し当たり次のように表現される。
$${\big(L\psi+L(1-\psi)\big)\times(m-\omega)\\+\big(L\psi+L(1-\psi)\big)\times\omega\\-\big(L\psi+L(1-\psi)\big)+H\\\sim\displaystyle\sum_{i=1}^{m-1}F_i+H}$$
これを整理すれば、次のように表現される。
$${L\times(m-\omega)+L\times\omega-L+H\\\sim\displaystyle\sum_{i=1}^{m-1}F_i+H}$$
この式から明らかであるように、支出上、摸和において散家と荘家を区別する必要はない。
摸和における支出者の人数を一括すれば、次のように表現される。
$${L\times{m}-L+H\sim\displaystyle\sum_{i=1}^{m-1}F_i+H}$$
更に、和了者自身による支出を打ち消せば、次のように表現される。
一律基本関係式
$${L\times(m-1)+H\sim\displaystyle\sum_{i=1}^{m-1}F_i+H}$$