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【第1章】①自分で傷を深めないケア

第1章「生きてるだけで偉い」期がいよいよ始まった!
トラウマに近い体験や、精神的に壊れてしまいそうな体験をした!とても深く傷ついて立ち直れそうにもない……という状態、心が病んでしまい毎日とてもつらくてたまらない……という状態の時にまず考えることを書いていこう。

トラウマや精神的に壊れそうな体験というのは、誰かに責められた、傷つけられただけではなく、自分のことを責めてしまう、至らない自分が許せなくてつらい、という自責体験も含まれる。
人に傷つけられたトラウマというのは、相手と距離を取ってみても何をしても心の底に根を張ってしまうと修復が大変だ。
自分で自分を責めてしまう、自分が許せないというパターンも根が深い。何故かと問うまでもなく、自分という人間は常に自分の意識の中心にいるからだ。そんな、生活の重要人物である自分に傷つけられるのも大変なことだ。

こうした深く傷つく体験をしてしまった、または今も自分が自分を責めて傷をつけ続けているという状態に陥った時、まず考えて欲しいのが「あれ、自分、考え過ぎてない?」ということである。
つらい体験をした時、そのことを何度も思い出すのは同じ体験をした時に上手に対処できるようにするための防衛反応だという。
しかしその防衛反応で更に傷を深めてしまっては、あまりにも悲しい。
そんな、過剰防衛ともいえる状態を脱するには、まず自分がぐるぐると同じことを考えて傷を深めていることを自覚する必要がある。

考え過ぎていることに気が付いたら、きっとトラウマや自分を傷つける自分と一瞬いい感じの距離が生まれるはずだ。

この段階は実はものすごく大切。
自分が考え過ぎていることに気付かない状態だと、無用に人に当たったり、SNSで辛い気持ちを書いてその言葉に更に傷を深めたりという可能性……何より精神的に混乱状態が続くので問題の本質がずっとわからないままになり、本来解決できるかもしれない問題解決の糸口がどんどん逃げて行ってしまい、余計に事態がこじれたりする。

無尽蔵なつらさから脱する最初の一歩は、まず「考え過ぎていることに気付く」ことである。
そもそもそんなに大きな心の傷をかばいなら生きているというのは、それだけでとてもすごいことである。どうか、自分の傷を深めて苦しむのをやめられるように、尊く逞しい自分に優しくする一歩を踏み出して欲しい。

勿論全部の傷にこの考え方が適用できるとは思っていない。
世の中には本当に様々な傷が存在している。
けれど、傷に対してのケアを間違えて本来落とす必要のなかった命を落とすようなことがあってはいけないと思うのだ。

なので、まずは自分で傷を深めないためのケアを実践してみて欲しい。

今回のポイント

  • 考え過ぎていることに気付く

  • つらいことをぐるぐる考えるのは脳の過剰な防衛反応

この企画は概ね一話1,000文字を目安に書いていく。
それでは、また次回!

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