執筆後記 『[短編小説] お別れセットアップ』について。

 春が近づく中、みなさん花粉や気温の変化など大丈夫でしょうか。
 今回も読んでいただきありがとうございます。

 『卒業』をテーマに書きはじめた今回の短編でした。
 まずは自分にとって『学生時代』とはどういったものだったか、を紐解くところから始めました。
 振り返れば『世界を白か黒かで分けるような時代』だったな、と思いました。
 登場人物の夏鈴さんにはそういった思春期特有の”焦り”みたいなものを反映させたため、こういうキャラクターになりました。
 「負けたら終わり」「勝てない人間には価値がない」
 そういう見えない空気がどこかにあって、息苦しかったあの頃です。
 対する先輩の萌花さんは、人生の別の側面を提示するキャラクターになります。
 こんな先輩が近くに居たら、私の学生生活も別の趣があったかもしれない、と思いながら書いていきました。
 どういうかんじで終わるだろう、と試行錯誤しながら書き進めましたが、ラストシーンが書けた時に手応えを感じ、安心しました。
 
 最後になりますが、お付き合いいただきありがとうございました。
 また読んで頂ければ幸いです。

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