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カオスの中から立ち上がる。僕らには目指す星がある。

7月になり、夏がやってきた。
昨日の嵐がウソのように晴わたり、
風はまだ涼しい。

僕らは混とんのなかにいる。
カオスの中にいる。

でも、空を見上げればインディゴの空に星がまたたいている。
見上げなければ、泥沼しかない。

先人たちが努力して作り上げてきたものが断ち切られ
新しいものにすげかえられ
使用済みになったとたん捨てられた。

そして、何も無くなった。

いまは混とんだけが残っている。

僕らは、このカオスのなかから立ち上がらなくてはいけない。

ひとつひとつ、自分たちで考え
自分たちで組み立てていかなくてはいけない。

必要な事を行うべき人が
ものを成さないようならば、
必要なことを行う人を
選ばなくてはいけない。

それも、僕らの仕事だ。

以前、僕は『医療航海術の北極星』という全国紙のコラムを美しい挿絵画家の人とともに連載した。

沢山の誤った医療情報の中を、
みんなが困らないで航海していける小さな星のようなコラムになってほしい
と願って付けた名前だ。

窓からゆっくり流れる夏の風を感じて
記事を書いている間
僕の頭にはいつもチェロ(セロ)の音楽がながれていた。

また、夏がやってきて
カオスの中から立ち上がるべきコラムをつづる順番がやってきた。

セロの音を聴きながら
また小さな星を一つずつ描いていこうと思う。
また、だれかの希望になってくれると願いながら。

カオスの中から立ち上がるために。
勇気をもって、立ち上がるために。

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