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アニオタ視点でみる「コンテンツ産業官民協議会(第1回)」の資料感想

政府主導でコンテンツ産業官民協議会(第1回)なるものが24年9月9日に行われたようです。「新しい資本主義」シリーズの一環のようなタイトルがついてるのですが、岸田首相が退任されたあとはシリーズはどうなってしまうのか私気になりますが、今回は資料の中身で気になった+面白いなと思ったものをピックアップしていきましょう。


民間から出席された方はこんな感じです、バンナム、ソニー、カプコンの方もいます、エヴァの庵野さんもいます。


日本のコンテンツ市場は13兆円で3位
中国は33兆ですでに2013年に超えられているというショックな事実

日本のコンテンツ産業の輸出は4.7兆で、その売上は、鉄鋼産業、半導体産業の輸出額に匹敵する規模。とのこと

目を引いたのがインバウント観光客の聖地巡礼での経済効果資料
アニメ聖地巡礼は推定で年間140万、消費額は381億円とのこと
1名あたり27,098円なので、不思議な数値ではないですね。
アニメオタクとしても納得いくぐらいの数値ではないでしょうか。
ただこの資料違和感があって2017年のものなんですね。
出どころはしかも今回の資料オリジナルでなく日本政策投資銀行の過去の資料からの引用のようです。こちらに関しては最後に詳しくみておきましょう。

バンナムの資料が素晴らしい

他の資料がわりと簡素だったのに対しバンナムの浅沼さんの資料だけパワポ形式でバリバリに作っていて感動しました。しかもわかりやすい

円盤はオワコン!というのがよく分かるグラフ
そして配信は増えているが海外プラットフォームに牛耳られているのが問題だという定義。
たしかに10年前付近であればDアニメストア、バンダイチャンネルに私も入っていましたが、最近はネトフリ、アマゾン優勢なのは実感としてもあります。


バンナムの提言はわかりやすいですね
海外版対策はいつも言われていることですから新鮮味がないですが
海外配信に対抗するための支援を要求しているのは面白いと思います。
「え、バンナムさんバンダイチャンネルありましたよね」というツッコミもしたいですがバンナムみたいなライセンスも持ってるところがいろんなアニメ会社の作品を集めたパブリックなチャンネルを作るのは難しいでしょうし、Dアニメストアみたいにアニメだけ集めた配信サイトが勝てる道筋も難しいです。政府な莫大な金をかけてアベマTVやUNEXTを作っている配信が強い会社に頼むというのが一つの手のような気もしますが、翻訳と海外展開まで含めるとアマゾン、ネトフリに勝てるとは確かに思えないので難しいところ。いつもの血税だけかけて失敗というのも普通にありそう。
ただ、今後ここはどこがこの配信基盤を作るのか?というのは株式市場にも重要なポイントになってきそうです。

おまけ、日本政策投資銀行の「コンテンツと地域活性化」~日本アニメ100年、聖地巡礼を中心に~ 資料感想

これ2017年の資料なんですね。不勉強で見ていませんでした。
2017年なのでかなり古い印象は拭えませんし結構傾向は今と昔で変わってる気がしますが本筋は変わってないように思えます。

最初にサマリが書いてありまたドンピシャでオタクが言いたいことが書かれてありますね。聖地巡礼が成功するか否かは大前提として作品が人気になることが条件なので、当たらない作品でいくらその聖地の自治体が頑張っても聖地巡礼効果は限定的なのでそこは考慮すべきかと思います。

聖地一覧でラブライブの聖地の中学校を実名で書いているのはなかなか攻めてるなと思って笑いました。

資料軽く見て、この資料の聖地巡礼時代と、現代の聖地巡礼が変わったと個人的に思う点

  • 2017年当時に比べてオタクがアニメ至上主義という時代ではなくなったこと(ソシャゲとVtuberの台頭)

  • 聖地巡礼の新たなカテゴリとしてVtuberの聖地巡礼がでてきたこと

  • 萌えの概念の消滅と推しの概念の台頭

  • フェミニストに配慮した、いろいろ配慮したコラボが必要になってきたこと

  • 2017年以降、フェミニスト関連で炎上が乱発し(温泉むすめ、ラブライブ)、一時期は完全にアニメ(アニメ女性キャラクターを使った)コラボが廃れたが最近はまた復活してきていること

  • 以前に比べたら爆発的人気を誇る聖地巡礼作品は減った印象


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