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個性を磨く写真術:野寺治孝の「“私らしい”写真を撮る方法」
野寺治孝氏の著書『個性あふれる“私らしい”写真を撮る方法』は、写真愛好家やプロを目指す人にとって貴重なヒントが満載の提案書です。私も写真に興味を持つ一人として、本書から多くの学びを得ました。以下に、特に印象に残ったポイントと感想をまとめます。
写真は感性、被写体、技術の三位一体
第1章で述べられる「写真を撮るための大切な要素」である感性、被写体、技術という三位一体の考え方は、改めて納得させられるものでした。技術だけに頼ると写真が機械的になり、感性だけに頼ると空回りする――このバランスを意識し続けることの大切さを再認識しました。
好きな写真を真似することの意義
「好きな写真をマネすることが上達の一番の近道」というアドバイスは、初心者にも上級者にも響く内容です。他人の作品を模倣することで自分の好みや得意分野を発見し、次第に「私らしい」スタイルへと昇華させるというプロセスに希望を感じました。
五感+情感で撮る写真の深み
第2章では、「五感+情感」を活用して撮影することが提唱されています。視覚だけでなく音、匂い、触感までも意識することで、写真に深みが加わるという指摘は、実際の撮影での新しいチャレンジになりそうです。特に、「撮影前に完成形をイメージしてから撮ろう」というアドバイスは、具体的で実践的でした。
組写真の可能性と写真展開催のすすめ
第3章の組写真に関する内容では、「ストーリー型」と「コレクション型」に分けて考える方法が紹介されていました。単独の写真では伝えきれないメッセージを、複数枚の写真で補完するという発想に刺激を受けました。また、写真展開催を勧める章では、写真展が自己表現や成長の場として非常に有意義であると感じました。
感性を研ぎ澄ますヒント
本書全体を通じて感じたのは、技術論だけではなく感性や情熱に重きを置いている点です。特に、「〝作意〟は設計図となるが〝作為〟はウケ狙いのあざとさとなる」という一文が心に刺さりました。本当の意味で「私らしい」写真を撮るには、計画性と誠実さの両方が必要だと気づかされました。
まとめ
『個性あふれる“私らしい”写真を撮る方法』は、写真を通じて自己表現を模索する人にとって非常に心強い道しるべとなる一冊です。本書で得た知識を活かし、感性をさらに磨きながら「私らしい」写真を追求していきたいと思います。
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