強みを活かしてとことん伸ばせ/#1ヵ月書くチャレンジ Day15
いしかわゆきさんの『書く習慣』を読んで突発的にスタートした#1ヵ月書くチャレンジ。本日はなんと15日目。ちょうど折り返し地点に立っている。
そんな15日目のお題はこちら
Day15.誰かにオススメしたい本・映画・アニメ・ドラマ
色々とこれ!!と思うものが複数あって迷ったけど、怒涛の社会人生活の中で踏ん張れるバイブル『アイシールド21』をオススメさせて欲しい。
社会人になってから読むアイシールド21に救われたところがある。
⚫アイシールド21とは?
2002年より週刊少年ジャンプで連載された熱血青春高校アメフト漫画である。主人公の小早川セナは気弱な性格で強面ヤンキーにパシリを頼まれたら断れない。小学生の頃から変わらぬパシリ能力はセナの脚に才能を与える。そして、ヤンキーたちを待たせまいとその磨いた瞬足を思う存分使っているところをたまたま通う高校の支配者もとい金髪の悪魔、蛭魔妖一に目撃されて半ば強制にアメフト部に入部させられるところから物語が始まる。そうして瞬足を買われたセナは、異国の地で日本人であるにも関わらずスーパーアメフトプレイヤーとされていた選手の愛称“アイシールド21”と偽り名乗って通称クリスマスボウルと呼ばれる全国大会優勝を仲間と共に目指していく。
とにかくめちゃくちゃアツくなるスポーツ漫画、それがアイシールド21だ。
主人公セナを見出した蛭魔妖一を起点として、1人1人物語に欠かせないチームメンバーが集まってくる。未完成なアメフト部、“泥門デビルバッツ”がどんどん夢を現実に近づいていく過程は手汗握ってページをめくる手は止まらない。
1試合、1試合通してチームメンバーの成長を見れる面白さだけではなく、「凡人VS天才」「試合の水面下で繰り広げられる心理戦」「緻密に相手を欺く戦術」「偽りが真実へと昇華していく過程」の要素が一つの作品にギュッと詰め込まれていて、何より「アメリカンフットボールのルールも面白さも楽しさも分かる」というどこを取っても何度でも美味しい漫画なのがいい。
⚫社会人になって改めて染み渡る良さ
そんな小学生の頃に熱中した作品を時が随分たった社会人となった自分が読むと、見方が断然変わっていたし救われた。
苦手を得意にするより、得意なことを活かせる場でとことん伸ばせ
蛭魔を先頭にして『絶対クリスマスボウル!』を目指す泥門デビルバッツは、お世辞にも歴史のある超強豪チームでは無い。パシリなセナ含めて全員クセが強くて、デビルバッツでアメフト始めるまでスポーツマンとは言い難いいわゆる“落ちこぼれ”と言われてきたメンツばかりだ。それでもチームとして試合に出ればそれぞれが持ってる突出した“強み”を発揮していく。瞬足、ボールキャッチ、ボールキック、負けず嫌い、戦術、パワー、メンタル、頭脳…などなど挙げ出すとキリがない。一人一人が「これだけは誰にも負けない強み」を持ってその強みを存分に活かせるポジションで大活躍していくのだ。その強みを見出して、最適なポジションにねじ込んで勝つための戦略を練るのも大体は蛭魔の手腕なわけだけど、アメフトに出会う前の彼らとは見違えるような立派なアメフト選手へと成っていく。
ものすごく勇気をもらった。
世間から見れば落ちこぼれと揶揄されてしまうデビルバッツメンツだけど、フィールドに出て始まるホイッスルが鳴ればひとたび注目の的、ヒーローになる。
それは、それぞれ個々人にしかない磨けば光る原石を持っていたから。それを活かせる場所がなくて磨かれず燻っていたところでアメフトに出会って開花する。活かせる場所がアメフトだったのだ。重ねていく試合経験でその強みがどんどん磨かれていく。そして、そのポジションにおいて誰にも負けない自信も実力を付けていく。これを現実世界に落とし込んだら、ビジネスマンにも通ずるところがあったのだ。
苦手を得意に変えることって、歳を重ねれば重ねるほど難しくなると思ってる。自分が苦手だと思うことでも他者にとっては得意なことの可能性だってある。それならば自分の得意を活かせる場所で、活かせる立ち位置でどんどんその得意を活かして磨いていく時間に充てたほうがより満足感を得られる。自信に繋がる。そう確信を持たせてくれた。
ただ活かすには継続した努力も必要だ。作中でも強みがあることに慢心せず泥臭く勝利に向けて貪欲に練習を重ねる描写が多くある。だから、私はこのチャレンジを通して書き続けようと思った。
あんなに気弱だったセナが“偽り”のアイシールド21から“本物”の誰にも負けないアイシールド21になったように。